2000/11/13更新
今日のエッセイ
一晩で3回までは

いい調子で飲んでいたら、脚本家のKさんから電話が入った。

指定されたバーに合流すると、Kさんは、JACK DANIELの水割りを飲んでいた。
僕はロックで飲みながら、話をしているうちに、安倍穣二氏の話に。
なんと、Kさんとは、中学時代の同級生。
やくざが、いかにして自分を強く見せるか、
そんな方法論なんかを、よく話してくれたそうだ。
その一つ、いかに夜(アレ)が強そうに見せるか、の言い方。
「一晩に、1回は当然できるでしょう?」
「2回続けてはできなくても、朝になれば、もう1回くらいはできるでしょう?」
それぞれ、Kさんはうんと頷いたそうだ。
「であれば、一晩に2回はできる、といっても嘘じゃないでしょう」
なるほど、と思ったそうである、が、やくざはこれからの言い方が違う、というのだ。
「一晩に2回はできる、と言わずに、2回はできるけど、3回はちょっと。
なんだから、2回はできるけどを言わずに、3回はちょっと、とだけ言うんだ」と 。
なるほど、普通なら、一晩に1回、と答えるものを、
たちまち3という数字を引き出してきて、強そうに見せる。
決して嘘ではない。
「一晩に、3回はちょっとね」と。 これがやくざの言い回しなのだそうだ。

年上の友人と、年下の恋人を持て、というが、本当に目から鱗が落ちることが多い 。

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