2000/11/06更新
今日のエッセイ
七五三

11月といえば、小さなお子さんを持った家庭には一大行事の七五三。
明治神宮など有名な神社に行くと、お宮参りよりも、
子供に着物やよそ行きの服を着せて、親も一緒におめかしをする方が、
ひょっとしたら大切なのでは?と思う程に、お母さん達が着飾っている。

お父さんはといえば、やはり、会社に出かける時とは違う、
何処か違和感のある、背伸びをしたようなお洒落を強要され(と僕は思っている)
運転手兼お父さん、という出で立ちでお宮参りに参加している。

いや、僕が勝手にそういう風に見ているだけで、
その実、当のお父さん達は、可愛い我が子のお祝いに、
嬉々としてその役を買って出ているのかもしれないが。

お父さんの気持ちがどうかは解らないが、七五三で唯一心が和むことがある。
それは、写真館での記念撮影。
今時、写真を撮ることなんか、あまりに普通になってしまった。
しかし、どういう訳か七五三の時にはちゃんと写真館で写真を撮る。
家族の肖像を、かしこまって残す機会なんて、
恐らく、結婚式と七五三以外他には無いだろう。

年に一度、写真館のカメラの前で、家族全員でかしこまる、というのも悪くない。

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