2000/07/31更新
今日のエッセイ
一夏の青春の思い出

夕暮れ時、まだ明るいうちからビールで乾杯し、バーベキューに舌鼓をうつ。
ある者は海に飛び込み、ある者は海中の魚めがけて竿を振る。
思い思いの時間を過ごしながら、入道雲が夕日に赤く染まっていくのを眺める。
BGMは、青春の頃のカセットテープ。

日が暮れ、空に星が瞬き始めると、花火の時間。
打ち上げ花火に歓声を上げ、ロケット花火を手元で爆発させては大騒ぎ。
ドラゴンの放つ光が、波打ち際を明るく照らし出し、一人一人の顔が浮かび上がる 。
たくさんあった筈の花火も、いつの間にか、空に上る白い煙と共に残り少なくなり 、
最後は全員並んでの線香花火。
それぞれは何を思いながら、線香花火の、赤い玉を見つめていたのだろうか。
不思議と、線香花火の時には、言葉少なになる。
空に星の数が増してきて、メートルもすっかり上がった頃、
夏の海岸では定番だった西瓜割り。
名幹事のアイデアで、大盛り上がり。
しかし、敵?の抵抗にあい、ついに割れず、包丁の登場で幕を閉じた。
25リットル程のビールと、3kgの肉、それと同量程度の魚介類と野菜が、
みんなの胃袋に消える頃、アルコールとゲームや会話でテンションは最高潮に達した。
裸で海に飛び込み、衆人にその肢体をさらす者、行方不明になる者………

場所を移しての第2部、例によって例のごとく、
トランプと会話で明け方近くまで盛り上がり、さらにワインと焼酎が消費された。

翌朝、Hさんと女性3人は、早朝からつりを楽しんだらしい。
大漁だった。

もちろん、釣りの獲物は、青春の思い出「キス」だったことは言うまでもない。

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