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実はすごい!! ゾウギンザメの赤ちゃん6月8日より一般公開!

サンシャイン水族館は、 日本で初めて孵化に成功した「ゾウギンザメの赤ちゃん」を2020年6月8日から一般公開します。

当館では、 2019年3月よりゾウギンザメの飼育展示を開始し、 2020年1月27日、 日本で初めてとなるゾウギンザメの孵化を確認しました。 その後も1個体ずつ孵化を確認し、 計5個体の幼魚が誕生しました。 また、 孵化後は慎重に経過観察を行い、 幼魚に対する餌付けも成功。 今回の一般公開に至りました。

日本国内においてゾウギンザメを見ることができるのは、 当館を含む2館のみとなりますが、 現在、 幼魚を見ることができるのはサンシャイン水族館のみとなります。

●展示概要●
展示生物: ゾウギンザメの赤ちゃん(全長約25cm)
公開日: 2020年6月8日
展示場所: サンシャイン水族館 「冷たい海」水槽
 


ゾウギンザメ産卵中

ゾウギンザメの卵

謎の多い魚 ゾウギンザメに関して
和名: ゾウギンザメ ※特徴的な吻端部がゾウの長い鼻のようにみえることから名づけられた。
英名: Ghost shark(Elephant shark, Elephant fish表記もあり)
学名: Callorhinchus milii
分類: 軟骨魚綱 ギンザメ目 ゾウギンザメ科 ※ギンザメ目は3科40種から成り立ち、ゾウギンザメ科は3種(いずれも和名ではゾウギンザメ)が知られる。3種とも南半球の海に生息し、日本近海ではみられない。
生息地域: 太平洋南西部(南オーストラリアおよびニュージーランド)
生息環境: 大陸棚・砂泥底環境。普段は水深200m付近に生息、産卵時は浅瀬に移動してくる。
全長: 一般的なサイズは70cmほど(大きなものでは125cmの記録あり)。


●特徴●

  • ゾウのように長い鼻にみえる特徴的な尖った長い口先(吻端)に「ロレンチーニ器官」と呼ばれる器官を備え、 生き物が発する微弱な電流を感知することができる。海底の砂の中にいる餌となる甲殻類や貝類を探すのに適している。
  • 成魚は大きな胸ビレをパタパタと上下に動かし羽ばたくように優雅に水中を遊泳する。※幼魚は優雅というよりも一所懸命泳いでいる。
  • 2014年、ワシントン大学医学部の研究において、ゾウギンザメのDNAを解析し他の脊椎動物ゲノムとの比較を行った。研究の結果、ゾウギンザメのゲノムの進化速度が既知の脊椎動物の中でも極めて遅いことが判明。これは4億年近く姿を変えていないとされるシーラカンスよりも進化速度が遅いということになる。
  • ゲノムから骨の形成過程についても知見を得られており、今後、我々人間の骨粗しょう症の治療に役立つとされている。
  • 防御機構が非常に原始的で、免疫系細胞がほとんど存在しないにも関わらず、長寿である。
    …などなど、今後更なる医学的知見が得られると考えられている、まだまだ謎の多い生物。


●繁殖について●
2〜5月が繁殖のシーズンとなり、浅瀬の河口や沿岸の湾へと移動をする。1度に2つの卵を砂泥底に産みつける。卵は角質に覆われていて硬い。卵の大きさは20cm程度。約8カ月かけて卵黄から養分を摂り孵化する。孵化したての幼魚のサイズは15cm程度。

サンシャイン水族館URL
https://sunshinecity.jp/

<2020/06/05>

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