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1・2歳児でも気を付けたい午睡リスク

保育園での重大事故のうち、 死亡事故は累計44件発生していますが、 その発生状況を見ると、 実は75%(※)が睡眠中に起こっていることが報告されています。 乳幼児用体動センサー『シエスタBeBe』の販売を行うグローバル電子株式会社では、 保育園での慢性的な人手不足とその影響による安全対策の強化を背景に保育園でのベビーセンサー導入が急速に進んでいる状況を受け、 全国の現役保育士153人を対象に「保育の実態と安全対策」について調査を実施しました。

<調査概要>
調査名:「保育の実態と安全対策」に関する調査
調査期間:2019年9月14日〜10月4日
調査対象:現役保育士153名
調査方法:インターネット調査

Q1:あなたの保育園では人手不足だと感じますか?

保育士の75.8%(116人)が人手不足だと感じています。
その背景には、待遇問題など保育士への昨今のイメージ低下などの理由により、学生の福祉関連施設への就職率が低下傾向にあるということがあります。特に、都市部では待機児童解消のために開園する施設が増えており、人手不足が加速し、切迫する問題になっています。


Q2:人手不足は「保育の質」が下がる原因になると思いますか?

保育士の85.0%(130人)が人手不足は「保育の質」を低下させる原因になると考えています。
人手不足が保育業界で大きな問題になっているのは、保育園の安全な運営に欠かせない「保育の質」に関わることだからです。
「保育の質」とは、主に「保育内容の充実化」と「保育園や園児の安全・健康」についての質を指すものです。

 

Q3:「保育の質」の低下で懸念されるのは何だと思いますか? (複数回答可)


その「保育の質」が低下すると懸念されることとして、最も多かった回答が 「園児の事故防止など安全への対応」(58.8%、 90人)への影響でした。
実際に、治癒期間が30日以上を要する保育中の「重大事故」は、事故報告が法令上義務付けられた翌年の2015年の399件から増え続けており、 2018年は1,221件の報告が上がっています。そのうち9件が死亡事故(※)によるものです。



Q4:あなたの園で、特に安全面で気を付けていることをお知らせください (単一回答)


2015年から2018年までの4年間で発生した重大事故のうち、死亡事故は累計44件発生していますが、その発生状況を見ると、実は75%(※)が睡眠中に起こっていることが報告されています。
このような状況から、安全面に対する保育士の意識を調べたところ、約半数(48.4%、 74人)が「お散歩など園外での活動」に特に意識が向いており、最も死亡事故が発生している睡眠中の「お昼寝」時は9.8%(15人)という結果でした。
この理由として、昨今の記憶に新しいお散歩中の痛ましい事故などで、その対策に特に意識が向きやすく、ご飯を食べたりお昼寝などの日常的なことは「楽観バイアス」がかかりやすく、意識が低下しがちになることもあります。しかし、最も気を付けなければならないのは午睡などの「睡眠中」であることを、改めて保育士が認識しなくてはなりません。



Q5:あなたが保育中、園児のお昼寝時に大変なことはどのようなことですか? (複数回答可)


その午睡中は、上記の調査結果からも示されているように、園児の寝かしつけや呼吸チェックなど、園児への安全確認を中心とした保育業務と並行し、連絡帳記入などの事務仕事が大きな仕事として業務負担の占める割合は高くなります。
だからこそ、睡眠中は安全対策に最も気を付けるべき時間帯であり、園全体での安全対策の整備や、保育士が個々に午睡のリスクの意識や理解を深めることが大切になります。
※内閣府、教育・保育に関するデータベース「教育・保育施設等における事故報告集計」より

保育園だけでなく、自宅でもお昼寝中の子どもの安全確認は怠らないようにしましょう。



 【参考資料】
●認可保育園で睡眠中に死亡事故が発生した年齢別人数



睡眠中の突然死の発症リスクは、乳児より低いと思われる1歳児の突然死が最も多いことがわかります。
したがって、乳児期を過ぎてもリスク因子を持つ子どもを中心に、午睡中はまだまだ気を付けてあげる必要があると考えます。

詳細は
https://www.gec-tokyo.co.jp/press-release/2019-11-19_survey-about-infant-safety-during-sleep

<2019/11/19>

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