2006/12/14

お手伝いとお小遣い

先日、いつもは行儀良く買い物に付き合ってくれる長男が、ある店でどうしても小さなおもちゃが欲しいと言い出しました。ごねる子供のいう通りにしてはいけないという育児の鉄則に従い、買わないよ、と言うとかなりむくれてしまいました。
「ママもパパもお手伝いをしたら、クォーター(25セント硬貨)をあげるっていうから頑張るのに、もらったことがないよ」とぶつぶつ。そう言えばその都度やったことがあまりない、と思ったのですが、「そう?でもね、例えばDVDとか本とか、ママとパパがこれならいいと思うものは、あなたのお金がなくても買ってあげるでしょう。」我ながらとっさにいい答えができたと思った上に、長男も「そうだね」と納得、したと私は思っていました。

ところがその数時間後、長男は夫にも同じことを主張。結局、夫と私、長男と3人で話して決め事をしました。毎朝自分のベッドを整える。カーター(犬)の世話をする。週に一度のゴミ収集のあとに、ゴミ箱を道路から引き上げてくる。最後に、週に一度は自分の部屋をぴかぴかにする。この4つのお手伝い(?)を決め、それぞれの項目ごとに週に25セントを渡すという約束をしました。全部できれば週に1ドル、月に4ドルがお小遣いになります。

私が子供の頃、10円玉を持って近くの駄菓子屋に走り、くじを引いたりラムネ菓子を買って喜んでいたのと同じように、長男も自分の貯金箱からコインを出して、スーパーに行った時に小さなおもちゃやガムを買っています。小学生ですから、そんなお小遣いの楽しみ方もあっていいのではないかと思います。もう少し大きくなれば、何十ドルもするものが欲しくて一所懸命貯めることになるかもしれません。きちんと働けば報酬がある。欲しいものを得るためには、計画をしなければいけない。そんなことを学んでいくのでしょうね。

そういえば亡き義父はクォーターを集め、大きな買い物に使っていました。私が知っているのは、亡き義母の歩行器。重そうに山のような硬貨を抱えて喜々と出かけた義父は、とても誇らしげでしたねえ。


アメリカからのこそだて奮闘記


日本で大手企業の広報課長を務めているときに、アメリカ人の英会話教室の先生と結婚、渡米。日米の文化の違いに悩まされながら、子育てに奮闘中。

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