2003/11/27

嬉し恐ろしの指紋採取

学校の新年度が始まってから、休みの職員の穴埋めをする不定期の臨時職を少しずつ引き受けるようになりました。わずかですが、お小遣いが手に入るのは大歓迎!

そして「雇用」されるにあたり、教育委員会に出す正式な書類が必要になりました。そのひとつが指紋証明。ダウンタウンのはずれにある郡の拘置所(!)に行って指紋採取をしてくるようにと指示されました。

早速行って来ました。まず入り口の案内を読んでいると、突然マイクで「何のようでしょう?」さすがに監視カメラで見張っているようです。指紋採取に来たことを伝えると、案内するので、その場で待っているようにと言われました。そして中から出てきた保安官は、なぜかゴム手袋でドアを開け、招き入れてくれました。
受付に入って目についたのが、カウンターにある丸い輪。おそらく手錠を引っ掛けるために使うものでしょう。そして受付の後ろには、壁に身長計が記しされています。「逮捕された人はこの前に立って番号札を持って写真を撮るのか」と映画のシーンもよぎり、さらに緊張。そういう風景に加えて、私には無口な保安官が、しきりにトランシーバーで他の保安官と連絡を取り合っています。ドアの開閉も全て監視室がコントロールしているようです。私は何も悪い事をしているわけではないのですが、さすがに居心地が悪く、最初の好奇心はどこへやら。早く終わって欲しいと願うばかりになりました。

そんな時、突然ブザーが鳴って入り口とは反対側のドアが開き、保安官に連れられて、こわもての男性がでてきました。
「えっ、もしかしてこの人は収監中の人?!」目の前に二人の保安官がいるとはいえ、この密閉された受付の空間で、今この男性が何かことを起こしたらと思うと、とても怖くなり、またまた緊張。幸い、彼は外に出てその日の仕事、車庫で保安官の公用車を洗う作業に入り、安心しました。

肝心の指紋はコンピュータの画面に指を押し付けるだけでおしまい。証明書をもらって、急ぎ足で夫と息子の待つ車に戻りました。

ボランティアから発展して臨時職、そして拘置所を垣間見ることに。思わずいろんな貴重な体験をするものです。


アメリカからのこそだて奮闘記


日本で大手企業の広報課長を務めているときに、アメリカ人の英会話教室の先生と結婚、渡米。日米の文化の違いに悩まされながら、子育てに奮闘中。

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