2003/7/3

子供の記憶

スーパーの駐車場に「特設花火売り場」が設けられ、気の早い近所の子供たちが、夜8時を過ぎると花火を上げるようになりました。
7月4日は独立記念日です。

今回は独立記念日ではなく、子供の記憶力の話です。
パジャマを着て、ベッドに行く準備がすっかりできているはずの息子が、その花火の音を聞いて、外の様子を伺い興奮しだしました。どちらにしても、夏は日が高いし、すんなりと寝てくれないので、夫と様子を見ていたところ、突然、息子が「花火したよねえ、ヘンリーとジェイクの家で。ひゅるひゅるー、パーン!って上がったよねえ」と言い出しました。これは去年の独立記念日の話です。昨年来、一度も口にして話したわけではないのですが、「ひゅるひゅるー、パーン!」の音が、彼の記憶を呼び起こしたのでしょう。

子供の記憶力には、驚かされることがよくありますよね。もちろん良いことばかりではなく、親としては無謀に食べさせたくなくて、こっそり隠しているキャンディのこと。そして時には、私のひどい方向音痴をカバーするつもりなのか、どっちに行けば目的地に着くかまで、後部座席から教えてくれます。

また例えば、息子も同年の彼の友達も、まだごく簡単な英単語しか読まないのですが、良く行くスーパーの名前は、トラックの車体にある文字を見ただけで、一瞬で言い当てます。文字というより、マークとして覚えているのでしょうか。

子供たちは、その柔軟な脳にどんどんと皺を刻んで記憶力を高めていくけれど、逆にある程度の年を過ぎると、脳の皺はつるつるになっていくと聞いています。そうなると、記憶そのものよりも、例えば写真や手紙など実際に確かめられるものを見て、そのときの思い出を探り出すということが多くなるのでしょう。

子供の驚くべき記憶力を考えると、ついついしかめっ面をして子供を叱っている自分を反省。そんな顔を彼の記憶に刻み込まれては大変!もっと一緒に遊んで笑って楽しんで、「笑顔のお母さん」でいなくちゃ、と思ったのでした。


アメリカからのこそだて奮闘記


日本で大手企業の広報課長を務めているときに、アメリカ人の英会話教室の先生と結婚、渡米。日米の文化の違いに悩まされながら、子育てに奮闘中。

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