2003/5/8

子供が喜ぶ食事

最近、青い食べ物が流行りなのだそうです。といっても、これは子供をターゲットにした食品です。フライドポテトにアップルソース(りんごを煮崩したペーストで、アメリカでは典型的なおやつ)、そしてケチャップまで青。
青いケチャップを販売しているケチャップメーカーは、子供へのリサーチの結果、2年半前から緑、紫、ピンク、オレンジと、次々と着色ケチャップを発売し、市場を40%から60%にまで伸ばしたそうです。

ケチャップはトマトからできてるから、赤に決まっているし、りんごの果肉は調理すれば薄い茶色になるでしょう。食品の本来の色を知った上で、面白がって着色されたものを試してみるなら良いのですが、そうでない場合はちょっと困ります。

こういった着色された食品は、子供の嗜好に合わせて市場に並んできたのですが、では、みなさんなら子供が喜ぶなら、どんな食事でも用意しますか?

大多数の家庭で、唯一家族全員が揃う夕食の団欒は、楽しく過ごしたいもの。だから親は、にんじんやブロッコリを食べなさい、としかめっ面をするよりも、子供の好きなものを並べてやりたいと思うのではないか。と読んでいる食品会社は、親に手間をとらせずに済み、子供の嗜好に合わせたインスタント食品を次々と開発しているのです。

ある冷凍食品の会社によると、母親は4つのパターンに分かれるのだそうです。(1)子供が喜ぶのが一番だと思う人。(2)自分が良い母親だとまわりに認められたい人。(3)我が子を少しでも良い子にしようとする人。(4)家計のやりくりがたいへんで他のことにあまり構わない人。この会社はバランスが取れていて、カロリーも十分(500kcal)、しかもデザートのデコレーションを自分でするので子供も楽しく食べられる、1ドル99セントの子供用ディナーセットを売り出しました。わたしは、4つのパターンのどれにも当てはまるような気がしますが、夕食にこのセットをチンして息子の前に差し出すことはできませんねえ。

そういうわたしも、青やオレンジのだんごを作ってほしいと息子にせがまれ、着色料を数滴落とすことがあります。子供の要望にどこまで妥協するか。とても難しく、でも大切なことですよね。


アメリカからのこそだて奮闘記


日本で大手企業の広報課長を務めているときに、アメリカ人の英会話教室の先生と結婚、渡米。日米の文化の違いに悩まされながら、子育てに奮闘中。

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