2002/4/4

飛行機の旅その2

子供連れの海外旅行でどの航空会社を選ぶか、という話を良く耳にします。日本の会社はサービスも良く子供連れには便利。でもちょっと価格が高いという評判が一般的なようですが、では、私たち乗客が期待するそのサービスとはなんでしょう。

物質的なことを言えば、事前にお願いしておくと、おむつやミルク、それに離乳食まで無料で用意してくれるサービスがあります。そういったものも嬉しいのですが、やはり私の記憶にいつまでも残っているのは、客室乗務員からの真心サービスです。

私たちが米国から日本へ向かう時、私は離乳食サービスのことを知らず、容器のままチンするものを持って行きました。それを暖めることを乗務員にお願いしたところ、快諾。オーブンで暖めたのでと、プラスティックから陶器のファーストクラス用食器に入れ替えて持ってきてくれました。電子レンジはないのでできない、と言うこともできるのに、彼女は前方のキッチンと行ったり来たりして都合をつけてくれたのです。また、彼女は通るたびに声をかけて、何か不都合がないかと気遣ってくれていました。

帰りの便は満席で、担当の乗務員は忙しそうに動き回っていました。私があとで飲み物をください、と彼女に頼んだら、たった今下げた、他の人の食べ残しのトレイからジュースを拾って私に差し出しました。タイミングが悪かったのかとも思いましたが、いくら手をつけていないものとはいえ、それはないですよね。これはサービスというよりも、彼女の接客に対する基本的な姿勢の問題でしょう。アメリカへの帰途は、とても後味の悪いものとなりました。

子連れだから、何か特別な待遇を受けたいとか、してもらって当然だなんて思っているわけじゃないのです。私は日本への機内で受けた乗務員の温かいひと声や優しい応対に、緊張していた心がとても和んだものです。
サービスの根本ってそんなものじゃないかと思うのです。


アメリカからのこそだて奮闘記


日本で大手企業の広報課長を務めているときに、アメリカ人の英会話教室の先生と結婚、渡米。日米の文化の違いに悩まされながら、子育てに奮闘中。

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