2001/12/27

開かずの箱

先日テレビドラマで面白い光景に出会いました。

夫婦と1才半の赤ちゃんの3人家族。夫は医者、妻は元キャリアウーマン、今は専業主婦の設定。夫は次の子供が欲しいと考え始めているが、妻は今また子供ができたら仕事に戻る機会が遅れると乗り気でない。(んん?この会話どこかで聞いたことがあるぞ。)

そんなある日、家の中の大掃除で、不要な雑貨や洋服を寄付する手筈を整えていたところ、夫が妻に尋ねることなく彼女のスーツ類を寄付に出してしまった。(ひ、ひどい!)それらのスーツは彼女が「いつか仕事に戻る」為の心のよりどころだったのに。彼女は子供が欲しい夫の嫌がらせだとひどく怒り、スーツがただ単に物質的なものでなく、育児をする中で彼女の気持ちを支えてきたものだと夫に訴えたのです。(わかるぅ、この気持ち。完全にドラマに入り込んでしまい、隣で私の様子をにやにやしながら見ていた夫にも同意や確認を求める私。)結論はテレビドラマですからね、丸く治まりました。

実は我が家にも開かずの段ボール箱があります。結婚する時に日本から送った私のスーツが何十着もお行儀良くハンガー式の箱に収まっていて、引っ越しでその箱を見る度に(それほど日常から離れた所にしまっている)いつ着るのかなと思いを駆せてきました。
私は結婚して子供を産み育て、家庭を作ることに生きがいを求めたいと、仕事に忙殺される日々を過去にしたのですが、子供が1才を過ぎる頃から、少しでも社会の刺激を受けたいと再び思うようになりました。そう思うようになることを自分でもわかっていたんですよね、でないと何十着ものスーツを嫁入り道具に忍び込ませなかったはず。

さて、ドラマにつられてつい覗いた「開かずの段ボール箱」。懐かしいスーツに袖を通して気付いたこと。
おおっ、サイズが変わった。

もちろんスーツではなく、私の体型がこの3年間で見事に変わってしまったのです。私くらいのサイズの人ってこの国にはあまりいないし、さて、これらのスーツはどうしましょう。


アメリカからのこそだて奮闘記


日本で大手企業の広報課長を務めているときに、アメリカ人の英会話教室の先生と結婚、渡米。日米の文化の違いに悩まされながら、子育てに奮闘中。

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