2000/08/19更新
今日のエッセイ
OB会

某大学、体育会ヨット部、第10代主将
これが、僕の学生時代の、ほとんどを説明する事になる。

そのヨット部のOB会が、8/12.13の両日、一泊二日で行われた。
先輩からの一本の電話で、その、ほとんど全ての段取りを、当然のごとく依頼され 、
当然のごとく、些細な落ち度も無く(仮にあっても、先輩の目と耳には、決して入 れなく)、 運ばなければならない。

クルーザーも二艇、大先輩を乗せてやってきた。
その一艇には、初代監督が乗っている。
沖にアンカリングし、迎えのモーターボートを待つ。
僕は、初代監督にお会いするのは初めてであったが、
当然のごとく、王様と、奴隷の関係である。

先輩たちは、さすがに現役の時のような、無茶なことは言わなくなったし、
随分丸くなっていた。
子供を連れて、いいパパにも成っている。
しかし、昔話をし、上下の関係がはっきりしている世界に戻ると、
それぞれがパブロフの犬よろしく、学生時代の関係から、抜け出せなくなってしまう。
そんな自分に気づき、また、そんな空間に身を置くことが、心地いいと思ってしまう。
学生時代の多くの時間、寝食を共にし、命さえもお互いに預けあう、特殊なスポーツ。

人生に於いて、学生時代と社会人になっての上下関係、
どちらが重いのだろうか?
いや、家庭と体育会の上下関係、どっちが重いのだろう?
と、女房に尋ねようと思ったが、訪ねた瞬間の場面が目に浮かんで聞けなかった。

でも、息子には体育会系を望んでしまうのは、父親の性なのだろうか?

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