2004/9/9

Q:おもちゃを貸してあげられない

◆投稿者・女性

公園のお友だちに、幼児向けの通信教材をやっている子がいます。その子は、ほしいおもちゃや三輪車があると、その通信教材で出てくる「貸して」を意味するフレーズ「じゅんばん………」「こうかん………」などをくり返し、しつこくつきまとってきます。

うちの子やその場で遊んでいる子は、ある程度のものなら貸してあげられるのですが、やはり自分の一番のお気に入りは、貸してあげられません。すると、その子はママのところに行ってワンワン泣いて、「貸してくれないの」と言いつけます。そのママも「もう1度、言ってごらん」と言うのです。う〜ん……。

「後でね」って言っても、ピーピー泣く。あまりにもうるさいので、一度うちの子どものおもちゃを無理やり取りあげてその子に渡しました。当然うちの子は大泣きです。

でも、ママは「無理やり取りあげないほうがいいよ〜、って(通信教材の)本にもあったよ〜」と言うのです。そんなの知ってるって。でも、あまりにもしつこいし、なんだか、貸してあげられないうちの子が悪いみたいに泣くんだもん。

通信教材のキャラクターたちは仲よくおもちゃを貸し借りしているんでしょう、が 現実ではそう思いどおりにいかないということも知ってほしいなぁ、と思いました。

「うちはひとりっ子だから」なんてワガママを許すママもどうかと。ひとりっ子だって、仲よくできる子は、たくさんいるんだ〜!!! すいません、愚痴でした……。



A:子どもの前に子どもがいること

◆石川洋子(いしかわ ひろこ)先生
岩立先生
東京学芸大学文教大学教育学部心理教育課程教授。
専門は保育学。女性の生涯という視点から見た子育てや子育て支援のあり方を研究テーマとしている。
著書は『モデルのいない子育て時代』(童協社刊)、『子育て支援に生かすカウンセリング』(理想社刊)ほか。
1女の母。

2〜3歳くらいの子は、おもちゃの貸し借りを簡単にはできないもの。自分の気持ちをコントロールして貸し借りできるようになるのは、4歳前後と言われています。

これはくり返しの体験からだんだんとできるようになってくるもので、親に言い聞かされてもできることではありません。

人が使っているおもちゃは楽しそうに見えるもの。でも、友だちとの関係で、おもちゃを貸せる貸せないということだけに固執してしまっては、子どもも親も嫌な気分になってしまうでしょう。たとえば、ジョウロを貸してあげられなかったら(貸してもらえなかったら)、プリンのカップに砂を入れて型抜きするとか、追いかけっこするとか、そのおもちゃで遊ばなくてよいような、何人かで遊べる別な遊び方を見つけて、お母さんが誘ってみてはいかがでしょう。

幼児向けの通信教材はとてもよく作られていますが、現実にそれがすべて当てはまるわけではありません。実際にはいろいろな子がいるわけです。おもちゃを貸してあげられる子、貸してあげられない子、「貸して」という言葉もなかなか言えない子。

子どもは他の子どもの様子を見て、コミュニケーションの方法をいろいろと学んでいます。子ども同士が「(おもちゃを)貸して」と言ったら、「いいよ、その代わりにこれ貸してくれる?」とやりとりしている様子を見たり、年上の子が年下の子の面倒を見てあげている様子を見たり……。

子どもの周りに子どもがいる環境を作ってあげてほしいと思います。仲よしでも、ケンカしても、子どもの前に子どもがいることが大切です。子どもにとっても親にとっても、友だちがいることは、とても大事なことだと思います。

   
       

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