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冒険心がくすぐられる 家族で楽しむ海遊び

冒険心がくすぐられる

家族で楽しむ海遊び

プールで泳げるのに、海を怖がる子どもがいます。理由はほとんどの場合が、海に慣れていないから。砂浜や岩場での慣れない足取りに気持ちが心細くなったり、初めてみる波に飲み込まれそうな気持ちになったり。大人が安全に遊ぶ術を知り、楽しんで見せることで、徐々に子どもの気持ちがほぐれ、冒険心がくすぐられるようになります。海で遊んだあとの子どもは、一回り大きく成長したように感じられますよ。

高宮 太郎さん
OCEAN&SKY(神奈川県三浦市)代表。2000年に初めてシーカヤックを体験したのをきっかけに、海にすっかりはまり、長年勤めてきた食品会社を辞め、シーカヤックツアーのOCEAN&SKYを立ち上げる。シーカヤックだけでなく、シュノーケリングやキャンプ、ビーチクリーン活動などを通し、海の魅力を伝えている。

 

恐怖心より好奇心が上回り、自ら行動できるタイミングを待つ

家族での海遊びは海水浴が一般的ですが、泳げない小さな子どもでも楽しめる海遊びはないかな? ということで、ミク探険隊で初夏の海に繰り出してきました。
 
探険隊長になってくださったのは、高宮太郎さん。サラリーマン時代にシーカヤックを体験してすっかりはまり、海の魅力を多くの人に伝えたい、という思いから仕事を辞めてシーカヤックツアーのお店を立ち上げてしまったほどの海好きです。
 
「今日は、磯遊びとシーカヤック、貝殻集めをしてみよう。シーカヤックは、泳げなくても楽しめる乗り物だよ」と言いながら、子どもの目の高さまでしゃがみこみ、話を続ける太郎隊長。「海で遊ぶときは、子どもだけでは遊ばない、必ずお父さんやお母さんと一緒に遊ぼうね。それから、靴を履くこと、ライフジャケットを着ることが約束だよ」。
 
初めての体験や、大勢で行動をするとき、危険を伴う遊びでは、最初にその日のルールをみんなで決めたり、注意事項の確認をしましょう。事前にこうした話をしておくと、徐々に子どもなりに考えて行動できるようになります。もちろん子どもですから、約束を守れないこともありますが、そこは怒らずに、「約束したよね」と静かに思い出させるようにしましょう。

日常的にも、例えば「電車に乗る前に小さな声でお話しする約束」などをしてみると、少しずつ考えながら行動できるようになります。

 

磯遊びでは、潮が引き顔を出し始めた岩の上を歩きながら、魚や貝を探します。この日は、ペットボトル、はさみ、ガムテープを用意して、簡単にできる魚捕りの仕掛けと、箱メガネを作りました。

いざ遊び始めると、濡れても平気で岩場を歩く子と、少しでも濡れるのを嫌がって海に入ろうとしない子がいます。「性格の違いかな?」と思いながら話を聞いてみると、海体験の有無に違いがありました。

 

「大人が楽しんでいる様子をみたり、少し時間が経って海に慣れればきっと大丈夫。そっと見守りましょう」と太郎隊長。隊長自らが率先して魚や貝を探し、子ども達に「ほら見て~!」と声がけをします。すると、恐怖心よりも好奇心が上回り、夢中になって魚観察しているうちに、いつの間にか濡れることが気にならなくなったようです。自ら動けるタイミングを待ってこそ、心の底から楽しさが込み上げてくるのかもしれませんね。

 

海遊びでは、靴を履こう!

海は裸足のイメージがありますが、浜辺も海底も、石や貝殻、ガラスの破片、ちょっとしたゴミなどで足を切ってしまうこともあります。安全に遊ぶためには、靴を履いて過ごしましょう。

ライフジャケットを着用しよう

ライフジャケットというと、本格的な海遊びのイメージを抱く人もいるかもしれませんが、子どもがより安全に海や川で遊ぶ時の必須アイテムです。近頃は、1000円ぐらいでも購入できるものもあります。浮力があり、脱げないタイプのものを選びましょう。

 

海専用の靴は、動きやすく水切れもいいので理想ですが、なければ、濡らしてもいい運動靴を用意しましょう。サンダルタイプのもの、合成樹脂製の靴などは、脱げてしまうと海に流されたりしてかえって危険です。

簡単 ペットボトル仕掛けで魚捕り

キャップを外した2Lペットボトル上1/4ほどを切り取り

写真のように上部をひっくり返して下部に差し込む。

 

上部と下部がはずれないようにテープで止め、流されないように岩などを使って海中に固定する。

流されにくいようにペットボトルの中に小石を入れたり、ロープでとめておいてもOK。

 

この日の収穫は、1cmほどの稚魚と7~8cmの魚! 30分ほどで、2匹捕れました。潮が引く時間帯に、水の流れをよんで設置してみました。

>> 手作り箱メガネで海の中を覗いてみよう

撮影/平瀬拓 取材・文/山田治奈

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