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自然と共存する物作り体験 夏の里山遊びと草木染め

自然と共存する物作り体験

夏の里山遊びと草木染め

自然のエネルギーを使って自然界のパワーに感謝

里山や裏庭に茂るかもじ草を採取し、いよいよ布染めスタートです。「せっかくだから、自然のエネルギー、たき火と山の湧水を使って染めましょう」と福元さんから提案がありました。そうすると子どもたちは一丸となって水汲みをしたりと積極的に。おもしろいのは、一人一人それぞれお気に入りの作業が違うこと。火が途絶えないようにずっと火から離れずに扇いでいる子もいれば、燃料となる草木集めが好きな子、水をしゃくしで入れ替える作業が好きな子と個性が表れます。「親子だけで過ごしていると、我が子の特徴がわからないものですが、集団の中にいる姿を見るといつもと違った様子がみられます。親として感慨深いものがありますね」とおっしゃるママも。

この日は、山に入る前は山の神さまに、火をくべながら火の神さまに、自然への感謝のお祈りも。「採取した草は1本残らず全部大事に煮ようね。ご飯粒を食べ残してはいけないのと同じだよ」と福元さん。「日本人が自然と共存しながら過ごしてきた暮らし方や、続けてきた物作りの風景が失われつつある現代。こうした体験でそれを子どもたちにも感じてもらえたらうれしい」とおっしゃいます。
 
この夏、家族でピクニックやキャンプに出掛けて、裏庭に雑草が生えていたら、植物の命を最大限に生かせる草木染め、ぜひ体験してみてはいかがでしょうか。自然界の色合いに染まった布々が生活をやさしく彩ってくれそうです。

自宅でもできる草木染め

今回は晴れた青空のもと、たき火などを使って草木染めをしましたが、ご家庭のキッチンでも手軽に体験できます。

◎用意するもの

・布(はんかち、バンダナ、靴下など)
・草(今回はかもじ草)
・灰汁(大型文具店などで買えます)
・豆乳
・水(適量)
・鍋
・ビニール紐

<下準備をする>

シルクやウールは必要ないのですが綿や麻は、タンパク質がないので、家庭でやるときには、呉汁と言って豆の汁に浸してから染めます。これを豆汁下地といい、膨らんだ大豆をミキサーにかけ、その汁に布を浸した後、乾かします。豆乳でも同じ効果が出ます。

 

 

参加しました!

町田大輔くん(4歳)&友里ママ
日頃はついつい「危ない!」という大人の気持ちが先走ってしまうのですが、先生の指導のもと、「見守る」ことを心掛けてみたら、子どもたちが協力しあって力を発揮していて驚きました。

吉村颯介くん(5歳)&美奈子ママ
今回は、染める体験だけでなく、必要な水を川からくんで来たり、たき火が絶えないように一生懸命うちわでたき火をあおいだり、子どもたちがとても頼もしく感じられました。大人にとっても新鮮体験でした。

 

田中泰智(たいち)くん(5歳)、郁弥(ふみや)くん(3歳)&薫ママ
里山散策では、沢にも入り込んで泥んこになって歩きました。その道のりに生えている普段気にもとめない雑草が草木染めの原料になるだなんて。自然は本当に偉大です。それを親子で体感できました。

木許夏希ちゃん(4歳)&雪絵ママ
草を集めて染めるまでの長い工程。途中で飽きてしまわないかな?と心配しましたが、最後までニコニコ顔で楽しそうに積極的に参加している姿に、日頃みられない子どもの一面が見られ感動しました。

 

※たき火や植物採取はそれぞれ、区域の条例にそって遊び、安全に配慮し、マナーを守りましょう。
※植物を管理しているところでは、ルールにそって遊び、無断で植物を採取しないようにしましょう。

 

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撮影/長尾浩之 取材・文/山田治奈

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