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自然と共存する物作り体験 夏の里山遊びと草木染め

自然と共存する物作り体験

夏の里山遊びと草木染め

夏のキャンプに出かけたり、里山や公園、庭などで遊んでいると、雑草もたくさん見かけます。今回は、外遊びをしながら、雑草で草木染め体験。自然の命とエネルギーに感謝しながら、存分に活用してみましょう。

福元卓也さん&理恵さん
ヘンプ・オーガニックコットン・リネンなどの天然素材を、季節のさまざまな植物で染めるオリジナルデザインの服が人気の『Botanic Green』を主宰。小学校でのワークショップをきっかけに、さまざまなワークショップも各地で展開している。2016年7月22~25日はNatural & Harmonic PLANT’S(神奈川県横浜市)にてエキシビジョン開催。
http://botanicgreen.com/

子どものケンカは成長のチャンス

外遊びが増えるこの時期。キャンプや公園遊びのなかで、季節を感じたり、自然のパワーを感じたり、子どもにはいろいろなものを吸収してもらいたいもの。
 
今回は、四季折々の植物を使って染め物をしている福元卓也・理恵ご夫妻主催の『ボタニック・グリーン』(東京・八王子市)にお邪魔して、高尾の自然と触れ合いながら、里山に芽吹いている植物で染め物体験をしてきました。「私も染め隊!」と集まってくれたミク読者は4家族。参加者全員にとって初めての体験です。
 
「草木染めは植物によって微妙な色の違いが出て、自然をそのまま写した色が現れます。よく聞く藍染はこの一種で、植物の種類、採取する季節によって、色のバリエーションが変わり楽しいですよ」。

福元さんの言葉に、「今日はどんなものができるかな?」と子どもたち。「今日はかもじ草という、いわゆる雑草を使いましょう。雑草ですから、通常は草刈りや除草されます。それを有効利用するのですから一石二鳥ですね」。

高尾の植物は1600種類を超え、イギリス全土で自生する植物の数にも匹敵するといわれているそう。その中からかもじ草がどれかを教えてもらった途端、「早く取りに行こう!」と待ちきれない子ども達。

そうはいっても現代っ子。初めは軍手をしたり、服が汚れちゃう……と気にする様子も見られました。それが時間の経過とともに、泥んこなんてなんのそのという様子で沢に入って行きます。「今日は植物の名前をどれか一つ、覚えて帰ろう」と約束もしました。

 

里山散策~山登り

探検をはじめてすぐ、「お洋服がよごれちゃう」と言っていた子ども達。「お洋服は洗えばいいから、しっかり手をついて進もうね」という声掛けに、体を十分に使って動きが大きくなっていきます。泥んこって気持ちいい!

 

たき火に挑戦!

オール電化生活で火を見たことがない子や、ガスコンロの火しか見たことがない子どもも多い昨今。それでは火の本当の熱さや、燃える仕組みがわかりません。たき火やキャンプファイヤーでの体験は、火のありがたみや危険を知ることができます。

 

花を飾る

染め物に使わない花の部分は、小瓶に生けたり、花かごを作って飾ったり。自然の命は無駄なく活用しましょう。

 

刺繍をプラス

ゆとりがあれば、布にイニシャルやマークの刺繍を入れてみましょう。草を煮ている時間などを利用すれば、無駄なく時間を使えます。

 

草花観察してみよう

夏のキャンプででかける山々、公園でのピクニック、おうちのお庭など、身近で見かける草花と触れ合い、名前を覚えてみましょう。花はもちろん、茎や葉っぱの違いを観察するのも、子どもたちにとっては楽しい遊びです。

湧水を必要なだけくむ

蛇口をひねれば無限に出てくる水道の水ではなく、山からの湧水を、自分たちが使う分だけ運ぶことで、水も自然界からの大切な資源であることを自然に学ぶことができます。

 


季節ごとに楽しめる草木染め

福元さんが藍とヤマモモで染めた靴下。ハンカチ、バンダナ、靴下、クッションカバー、Tシャツなど、お好みで染めてみましょう!季節ごとに色々な草木で染め物が楽しめます。

 

桜、カラスノエンドウ、ミモザ、ヒメジョオン、きぶし、かもじ草
かもじ草、ヨモギ、ドクダミ、フェンネル、藤、藍、赤じそ、ミント、花オクラ、高野槇
メリケンカルカヤ、栗、ドングリ、マルバアカソ、キバナコスモス、セイタカアワダチソウ
ビワ、梅、蝋梅、カリン、ヤシャブシ
通年 月桂樹、ユーカリ、タマネギ、茜、ログウッド、蘇芳、ウメノキゴケ、

 

◎家にあるもので
草木のほかに、紅茶の葉っぱや玉ねぎの皮などを使っても同じ方法(P6参照)で染め物ができます。

撮影/長尾浩之 取材・文/山田治奈

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