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子ども・子育ての新制度で、子育てはどう変わるのか?

子育てはラクになるの?子どもの保育や教育のレベルは?

子ども・子育ての新制度で、子育てはどう変わるのか?

2012年8月10日に社会保障と税一体改革関連法案が成立し、子ども・子育て関連3法案が可決されました。子ども・子育ての新しい制度とはどんなものか、私たちの子育てがどのように変わるのか、法案のまとめを行われたた内閣府の村木厚子政策統括官(取材当時)にお話しを伺いました。

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村木厚子さん
厚生労働省 社会・援護局長(取材時は内閣府政策統括官 共生社会政策担当)。高知大学卒業後、労働省(現・厚生労働省)に入省。厚生労働省4 人目の女性局長として雇用均等・児童家庭局長などを歴任。障害者支援、女性政策、少子高齢化対策など幅広い分野から共生社会を目指す。2 女の母。

子育てを支援する3つのポイント

新制度の、大きなポイントは次の3つです。
 
1つは、子どもが生まれて学校に上がる前まで、みなさんが住んでいる市町村が責任を持って必要な保育や幼児教育を提供していくようにするということです。
 
都市部では保育所が足りず、待機児童がたくさんいます。無認可保育所へ通っている子どももいます。保育施設をニーズに応じて機動的に増すことはもちろんですが、保育ママや小規模保育所など多様な保育を新たに作ることによって、必要な子は「必ずみんな保育を受けられる」ことを目指します。もちろん質の担保というのが大前提です。
 
逆に地方では、子どもが減って定員割れし、保育所や幼稚園が閉園に追い込まれています。こうした地域でも小規模保育所やあとでお話しする認定こども園を作ることで子どもが集団で育つ場所を地域にしっかり確保していきます。

 

このように、地域によって事情が違うので、子育て家庭に一番身近な自治体である市町村が、ニーズを把握して、計画をしっかり立てて実施をしていくことになります。
 
2つ目は、認定こども園を増やすということです。

イラスト

今は、ママが専業主婦の子どもは幼稚園、共働きだと保育園ということになっていますので、ママが仕事を辞めると、子どもも保育園をやめなくてはならなかったり、子どもが幼稚園に行っているママが働こうと思うと、子どもを夕方まで見てもらえないから、保育園を探さなくてはならなかったり。そこで、幼稚園と保育所の両方の機能を持った認定こども園を増やします。これなら、親の事情にかかわらず子どもが継続して安定した教育・保育を受けることができます。それに、幼稚園が認定こども園になってくれれば、待機児解消に効果を発揮しますし、子どもが減って幼稚園や保育所を別々には運営していけない地方でも、両方を合わせることで子どものための施設を維持することができます。

「子ども・子育て会議」で親も子育て施策に関わる

3つ目のポイントは「子ども・子育て会議」を作ることです。国はもちろんですが、市町村、県でも作ることができます。
 
母親、父親、認定子ども園、幼稚園、保育園、企業やNPOなど、さまざまな地域のメンバーが入って議論することで、当事者の声が生きた施策が実現できます。地方版の「子ども・子育て会議」の設置は強制ではありませんが、地域におくことで、地域のニーズに合った子育て支援施策や予算の振り分けもできるようになるわけです。地域を支えているメンバーが入ることで、透明性や公平性も保たれるでしょう。
 
新制度は、平成27年に消費税が10%になってから本格実施されますが、「子ども・子育て会議」は平成25年4月にスタートする予定です。

相談拠点を増やし、子育て支援コーディネイターを

従来の幼稚園や保育所に加えて認定こども園や保育ママ、小規模保育所など親はさまざまな保育サービスを選ぶことができるようになりますが、何を選んだらいいのか悩むことも多いと思います。それをナビゲーションする“子育て支援コーディネイター”を置き、子育て支援サービスの利用支援を行っていきます。
 
子育てひろばなどの相談拠点にコーディネーターがいると安心ですよね。相談拠点の数も増やしていきます。

“子育てを社会で支える”社会保障という意思表示

今まで、消費税の使い道は、「高齢者3経費」と言われる、年金、医療、介護に限られていました。子育て世代は、税金や社会保険料を納める人という認識で、社会保障の対象という捉え方は少なかったと思います。しかし、核家族化で家族の単位が小さくなり、近所つきあいも薄くなってきた今、社会のきちんとしたサポートがないと、子育てしにくい世の中になってきています。
 
今回、社会保障と税一体改革関連法案が成立したことにより、“子育て”も加わり、消費税の使い道は「年金、医療、介護、少子化対策」の「社会保障4経費」となりました。

このことは、「国を挙げて、子育てをきちんと支えていこう」という大きな社会の意思表示です。
 
「子ども・子育て会議」も含め、地域に根ざした子育て支援を行っていこう、地域を構成しているさまざまな人たちが子育てに関心を持とうというのが、今回の制度の大きな狙いです。
 
親自身も、地域の「子ども・子育て会議」の動きや子育て施策について、興味関心を持ち、ぜひ自治体に自分たちの声を届けていきましょう。

 

イラスト/サカモトアキコ 取材・文/高祖常子

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