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子どもの個性を伸ばす!ニュージーランドの子育て

緊急現地取材

子どもの個性を伸ばす!ニュージーランドの子育て

世界でも注目されているニュージーランドの子育て支援と教育。ということで、miku編集部が南島のクライストチャーチへ、緊急取材してきました。現地に暮らして3年の及川孝信さんが、取材コーディネイトと取材監修をしてくださいました。

及川孝信さん
2009 年からクライストチャーチ在住。次世代教育視察や親子留学等を支援するKiwi-J-Ana 代表。1児のパパ。

写真

 

親が働いているか否かに関わらず
子育て施設を親が選択できる

日本では、保育園は厚生労働省の管轄、幼稚園は文部科学省の管轄。ニュージーランドでもその昔は、保育所は社会福祉省、幼稚園は教育省が管轄していましたが、1980年代半ばに、就学前の子育てサービスは、すべて教育省の管轄となりました。
 
名称は、幼稚園、保育園……と別々であっても、総称して「就学前教育」( E C E:Early Childhood Education)サービスと呼ばれ、子どもたちは、教育省が定めた統一のカリキュラム「テファリキ」によって教育されます。親が働いているか否かに左右されることなく、親自身が、就学前教育サービスを自由に選択できます。
 
たとえば、1週間のうち、幼稚園2日、保育園2日、1日は親子一緒に遊べるプレイグループと組み合わせて通うのも可能です。

もちろん会社や職種によりますが、子どもが急に病気になったり、子どもの用事などに合わせての働き方も多様なため、子どもの個性を考えた教育はもちろん、親のライフスタイルに合わせて、曜日ごとに保育教育施設を選べるという利点もあります。

 

疑似バウチャー制度で一定時間までの教育が無料

ニュージーランドの就学前教育の特徴の一つは、3~4 歳を対象とした週20時間まで適用できる疑似バウチャー制度です(ECE20h 制度)。子ども1人あたりで1時間のレートを定めて、それに従って、各施設の補助金を支給する仕組みです。すべての親は一定時間までなら、無料で子どもを教育してもらうことができます。
 
ニュージーランド特有のプイセンター(保護者運営こども園)やプレイグループ(子育てサークル)もこのテファリキに則って運営されているのであれば、同様の仕組みで運営の助成金が支給されています。

 

子育てワンストップサービス民間団体「プランケット」

写真ニュージーランド国内に住む全ての子育て家庭の、あらゆるニーズに対して、サポート、サービス、情報提供、アドバイスを無料で行っている組織です。ニュージーランドの9割の赤ちゃんは、プランケットのサポートで育っています。赤ちゃん誕生後6週間以内に最初の往診日が組まれ、自宅訪問または移動式クリニックで対応します。

http://www.plunket.org.nz/

プランケットの親へのサポート3原則

・それぞれの発達過程において必要な情報を提供する
・子育てしている親が自分で意志決定できるよう、知識を高める
・子育ての手法やヒントを提供する

子育てサービスの提供

・健康診断/予防接種
・両親教室
・子育てグループづくり
・親グループのサポート
・チャイルドシートレンタル
・おもちゃライブラリー
・24時間無料電話サービス

写真 チャイルドシートのレンタルを行っています。

 

>> 子どもを育むカリキュラム「テファリキ」

取材・文/高祖常子

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