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「たたく」でなく「言葉」で伝え、自立へと応援しよう しつけと虐待の境界線

「たたく」でなく「言葉」で伝え、自立へと応援しよう

しつけと虐待の境界線

子ども虐待のニュースの中で、「しつけのつもりだった」という言葉が後を絶ちません。また、日々の育児の中で、親自身が「どこまでがしつけなのか」と迷うことも少なくないようです。虐待との境界線は、どこにあるのでしょう。子ども虐待に詳しい山梨県立大学教授の西澤哲先生に伺いました。

西澤 哲先生
山梨県立大学人間福祉学部・福祉コミュニティ学科教授。日本子ども虐待防止学会理事。虐待などでトラウマを受けた人々のカウンセリング等も行う。『子ども虐待への挑戦』(共著。誠信書房)、『子ども虐待』(講談社)など著書多数。

しつけとは、子どもが“不快”から“快”になる働きかけを行うこと

2016年6月に起きた、北海道の山中で男の子が置き去りにされた事件をはじめ、子どもの虐待に関するニュースでよく聞かれるのが、「しつけのつもりだった」という親の言葉。しかし、本来、「しつけ」と「虐待」は全く違うものです。  
 
そもそも「しつけ」とは、子どものセルフコントロール力(自己統制能力)を養うために、親が行う行為のことをいいます。たとえば赤ちゃんは、「おなかがすいた」「眠い」など自分が“不快”な状態の時、泣いたりぐずったりして大人の手助けを求めます。そこで、ママやパパが声をかけ、授乳や抱っこをして“快”の状態に戻るための手助けをする。これが「しつけ」です。
 
心身の発達とともに子どもの“不快”の内容は変わっていきますが、肌のふれあいや言葉で、その都度“快”の状態になる手助けを繰り返すことが大切です。そうすると、成長と共に、思い通りにならないことがあって“不快”でも、ママやパパの言い聞かせによって、がまんしたり、気持ちを落ち着かせることが少しずつできるようになる。これがセルフコントロールです。

しつけと虐待の違い

  しつけ 虐待
定義 ・親が、肌のふれあいや言葉かけによって、子どもが「不快」から「快」の状態になるよう繰り返し手助けをしていくこと。 ・親が日常的にたたいたりどなったりして、力づくで子どもをコントロールすること
・親が日常的に自分の感情にまかせて子どもの存在価値を否定するような言葉をぶつける
子どもとの関係 子どもの「横」に立って気持ちを受け止め応援する
子どもの「上」に立ってコントロールする
子どもへの影響 親に愛されている、大事にされていると感じ、自立につながる 親の顔色をうかがって行動する。または「良い子」として認められることをあきらめ、自己肯定感が低くなる

イラスト/犬塚円香 取材・文/長島ともこ

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