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昼間の外遊びと睡眠が体内リズムを整える  親子で作る生活リズム

子どもと向き合う時間を意識して作ろう

子どもをのばす言葉がけ

新しい人や環境と出会い、新たな生活がスタートする春。これまでの行動を見直し、親子で生活リズムを作っていきましょう。早寝早起きを基本とする規則正しい1日は、子どもの心身や脳の発達にどう影響するのでしょうか。脳科学がご専門の古賀良彦先生に教えていただきました。

古賀良彦先生
杏林大学医学部付属病院精神科教授。脳研究のエキスパートとして、「睡眠と脳の関係」「香りと脳の関係」など、独自に研究。アロマテラピーやぬりえによる脳の活性効果についても検証、睡眠障害などに悩む患者さんをサポートしている。著書は『睡眠と脳の科学』(祥伝社新書)ほか。

体内時計が働きにくい現代 意識的にリズムを整えて

4月から保育園、幼稚園へ通い始める子どもも多いでしょう。安心して新生活になじんでいけるように、タイムスケジュールに沿った1日の過ごし方を準備していくことが大事です。

 

私たちの体にはもともと、固定のリズムを刻もうとする体内時計が備わっています。

陽が上ったら自然と活動的になり、陽が沈み夜になったら眠くなるというのは、自然界のリズムと呼応する本来の機能によって調整されるからです。
 
生まれたばかりの赤ちゃんは何度も眠る「多相性睡眠」が特徴で、1日の3分の2を寝て過ごします。その眠りの大半はレム睡眠といって、学習に関係した睡眠です。体は眠っていても脳は活動していて、目覚めている間に経験したことを振り返っているのです。
 
脳が一番発達するこの時期は、いろいろなことを記憶し吸収して、情報を生活に活かすために整理しています。そういうことをすべて睡眠の中で確立しているのです。

 

子どもは月齢が進むに連れて、徐々にレム睡眠が減り、生後4~5カ月頃には、昼と夜の区別がつくようになります。本来なら、子ども自身の内的な発達に任せていれば、自然と昼は起きて夜は休む、1日1回の睡眠(単相性睡眠)になっていきます。

ところが現代社会は、自然界のリズムに沿って生活することが非常に難しくなっています。親の生活環境によっては、幼い子どもが夜10時、11時まで起きていることも珍しくありません。このような状態では何もしなくても自然に、体内で1日のリズムができてくるということにはなりません。1日の生活リズムを、意識的に作っていくことが大切なのです。

朝日で体内時計がリセット 外遊びの疲れが安眠を誘う

生活リズムを作るうえでポイントとなるのが睡眠と覚醒。早寝早起きを基本に、毎日同じ時刻に眠りに就き、同じ時刻に目覚め、朝昼晩の食事時間も固定すると、体内リズムが整ってきます。
 
朝、太陽の光を浴びることで、体内時計はリセットされます。太陽光にはブルーライトが入っているので、光を目にすることで自発的に覚醒され活動状態に入ります。毎日一定の起床時間を決め、その少し前にカーテンを開けて、日の光が室内に入るようにしましょう。
 
もう一つは、体を覚醒させる意味でも、外遊びをさせること。

お日様の光を浴びながら、散歩したり、公園で走るなど、体を動かす機会をできるだけ作りましょう。昼間、体を使ってたくさん遊ぶことで、夜になると体は適度な疲労感を覚え、寝つきがよくなります。
 
太陽が出ている昼間には、覚醒を促すセロトニンというホルモンが分泌。陽が沈むと、眠気を起こすメラトニンというホルモンの分泌が高まります。早寝早起きのペースができると、脳内ではホルモンのリレーが自然な形で行われ、睡眠と覚醒のバランスがとれるようになります。

イラスト/犬塚円香 取材・文/中野洋子

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