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「ほめる」「励ます」「広げる」言葉がけを  子どもの自己肯定感を高める上手な関わり方

「ほめる」「励ます」「広げる」言葉がけを

子どもの自己肯定感を高める上手な関わり方

子どもの能力を引き出し、健やかに育てたいというのは、全ての親に共通の願い。子どもの自尊心を育み、自信を持たせるためには、どのような言葉をかけ、どのようにしつけをしたらいいのでしょうか。幼児教育の専門家である内田伸子先生にお話を伺いました。

内田伸子先生
十文字学園女子大学理事・同大学特任教授、お茶の水女子大学名誉教授。ベネッセの「しまじろうパペット」の考案や、NHK「おかあさんといっしょ」の番組開発に携わるなど、幼児教育の第一人者として活躍。著書は『子育てに「もう遅い」はありません』(冨山房インターナショナル)他多数。

心地よい時に脳は最も活性化。否定的な言葉では萎縮

脳神経が著しい発達を遂げる幼児期は、心と体の基盤をつくる最も大切なとき。この時期、どれだけ心地よい感覚を味わうかで、脳の発達の度合いが違ってきます。人の脳は、気持ちいい、楽しいと感じている時に、最も活発に働くからです。
 
逆に、不快感を与えられると脳は萎縮してしまいます。赤ちゃんの泣き声にイライラして怒鳴ったり、夫婦喧嘩で大きな声をあげることも、赤ちゃんに恐怖や不安を与えるため、脳にとってはマイナスの働きかけになります。
 
まだ言葉を話す前の0~1歳の頃に、「嬉しい」「楽しい」という快感をたくさん経験することで、記憶を司る中枢が刺激を受け、どんどん言葉を習得し情報をインプットしていきます。
 
それまで横になっていた赤ちゃんが、立って歩くようになると、口内の空間が広がり言葉を発しやすくなります。個人差がありますが1歳半から2歳頃になると、それまで蓄積した言葉が一気に溢れ出し、話すことで自己表現できるようになります。

気質や個性が現れる生後10カ月頃。タイプを理解して関わり方に工夫を

持って生まれた気質の違いが、はっきり見て取れるようになるのは、だいたい生後10カ月頃からです。お手て遊びやごっこ遊びなど、相手をしてもらって一緒に遊ぶことを好むのは、人に対して関心の強いタイプ。女の子に多く見られます。

何か新しい人やモノを目にした時、これは安全なのか、近づいても大丈夫なのか、ママの表情を見て確かめます。こんな時、ママが優しくうなずくと、安心して前に進んでいきます。 

一方、人よりもモノに興味を持つタイプの子は、乗り物やブロックなどで遊ぶことが大好き。空間認識に長けていて、男の子に多く見られます。物語より図鑑を好み、自分でページをめくって楽しみます。

このタイプは、未知なる対象を目にすると、ママの表情を伺うことなく、自分から近づいていく傾向が見られます。

気質の違いは個性と受け止め、尊重することが大事です。電車のおもちゃで黙々と遊ぶ子に、友だちと関わらせようと無理にごっこ遊びをさせる必要はありません。好きなことを好きなだけやらせてあげましょう。

言葉の育ちは性差が出やすく、どんどん言葉を獲得して早く話し始めるのは一般的に女の子です。それに伴って情緒も育つので、相手の表情や言動から気持ちを理解できるようになるのも女の子が先です。逆に言えば、男の子は言葉も情緒もゆっくり育ちます。余計な心配は不要です。

しつけに叱る、怒鳴るは不要。愛情を注ぐと自己肯定感が育まれる

厳しいしつけや罰が必要だと思っている人は少なくありませんが、親の思い通りにしようとしたり、一方的に価値観を植え付けるのは間違いです。厳しく叱らなくてもしつけはできます。危ないこと、してはいけないことを、わかるように優しく説明しましょう。
 
幼児期に頻繁に叱られたり、要求を受け入れてもらえなかった子どもは、学童期になって、学力が伸び悩む傾向がみられます。怒鳴ることや罰を与えることは、自己肯定感を低くするだけ。人格を否定することにもなるのでNG です。

子どもも人格を持った一人の人間として、対等な関係を築きましょう。先に生まれている大人が、まだ経験が少ない子どもをサポートしてあげる役割と考えましょう。
 
自分の要求を充分に受け止められ、「自分は愛される価値がある」と自覚できた子どもは、他人とも信頼関係を築くことができます。自信にあふれ、自分の考えで行動できる自立した大人に育っていきます。幼児期に親子の信頼が築かれていると、思春期になって極端な形で反抗する態度を取ることなく、自然な形で親離れができる子も多いでしょう。

 

イラスト/サカモトアキコ 取材・文/中野洋子

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