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あのパパに逢いたい…… 土田晃之さん

あのパパに逢いたい……
土田晃之さん

お笑い芸人としてテレビで見ない日はないほど。仕事も一生懸命、子どもたちとも、本気で遊ぶ。理想の父親ランキングでも上位に食い込む、4人の子どもたちのパパです。

土田晃之さん
お笑い芸人。TV『ヒルナンデス!』水曜レギュラーほか多数出演。家電やサッカー、ガンダムの知識も豊富で、『ガンダムエース』(角川書店)などで連載もしている。14歳、11歳、9歳、5歳の3男1女のパパ。

高校生の時、晩ご飯食べながら、オヤジに 「今は面倒くさいヤツになってるけど、テルも昔はかわいかった。
オレは、そのときの笑顔で、仕事を頑張ろうと思った」って言われたことがある。
自分も親になって思った。子どもの笑顔から、一生分の幸せをもらってるなって。

 

第1子を授かったときは正直、戸惑いもあった

もともと子どもは好きだったけど、妊娠がわかったのが妻は22歳、自分は25歳の時。結婚してすぐだったし、妻も30歳まで働きたいって言ってたし、自分自身稼ぎもなかったから、正直戸惑いもありましたね。一緒に産婦人科に行ったり、育児書を読んだりしながら、しばらくは周りにも言えなかった。
 
今は4人子どもがいますが、妻は妊娠中、毎回つわりがひどいんですよ。4人目の時に育休を取ったので、それでイクメンって言われたりするけれど、自分自身は、本当にそんな感じじゃないんです。

1人目は、上の子がいなかったから、つわりがひどくて入院しても、特に影響がなかった。2人目と3人目は上の子を実家に預けたりして乗り切った。4人目の時は、上の子が小学生になっていましたから、離れている実家に預かってもらうこともできないし、親に来てもらうこともできなかった。必然的に自分が1カ月仕事を休まないと回らないという選択になったわけです。

第4子の育休取得は超~楽しかった!

普段は家事とか、ほとんどしてませんけどね。育休中は、もちろん全部やりましたよ。朝起きたら、弁当作って、子ども送って、部屋掃除して、ヨメの病院に行って、子どもが帰ってきたら夕方みんなでスーパーに行って買い物して、夕飯作って……。本当に最初は要領がわからないから、一日中追われてた感じでしたね。でも、半月過ぎた頃から段取りが良くなりました。子どもは小学校と幼稚園に行っちゃうので、家事をが~っとやると、10時くらいには一段落するんですよ。そこから下の子の園バスが来る3時頃までは、自由な時間ができました。
 
育休中は超楽しかったですよ。ほんと、できるだけ家にいたい、育休そのまま続けたいと思っちゃいました。まあ、チビたちも小さくてかわいかったからね。パジャマ脱ぎっぱなしだと、「持っていかないと洗濯しないからね」って。ヨメさんだと、なんだかんだ言っても、「しょうがないわね」って、洗っちゃうでしょ。でも、ボクは本当に洗わないですから。そうすると「ヤベえ」って思うみたいで、次の日からちゃんと洗濯のところに持っていくようになったりね。
 
でも、自分自身1人暮らししたことがなかったし、それまでATMでお金おろしたこともなかったんですよ。何もかも初体験でしたね。ATMから入院中のヨメに電話して、お金のおろし方を聞いたりして。端から見たら、オレオレ詐欺に引っかかってるヤツみたいだったと思います(笑)。
 
それまでご飯も作ってませんでしたが、家電は好きだったので、ご飯炊いたりはできました。夕飯は、野菜炒めとか味噌ラーメンとかって感じでしたけどね。
 
買い物に行くと、「アイス買いたい」って誰かが言い出して、「じゃあ、おまえは昨日選んだから、今日は誰が選ぶ?」とか、兄弟でいろいろ交渉し合わせたりして。結構楽しかったですよ。

 

写真

夜泣きする子どもを連れて夜の散歩をしたことも

一番目の子って、親が神経質になっちゃうから、昼寝しても少しの物音で起きたりするけれどね。3、4番目の子になると、上の子が光る剣を振りかざしながら「おまえだけは許さん!」なんて言っている横で、ぐっすり寝てますから。上の子の時には、熱を出して夜中に病院に行ったことも何回かあったけど、4人目ともなると様子によっては「明日で大丈夫だよ」って、なります。そんな感じでも、ちゃんと育ってます。
 
夜泣きが大変だったときは、抱っこして、夜中に近所を散歩したこともありました。でも3人目4人目ともなると、か細い泣き声もかわいいっていうか、ワクワクして抱っこしちゃう。夜泣きする期間なんて短いですから。

子どもとは、夜一緒にトランプしたり、DVDを見たりもします。子どもって、なん
か自慢してきますよね。ムスメは自分の体が軟らかいことを、いろんなポーズをして見せてくるし、次男も「これ見て見て!」って。
 
外でも、よく遊びますよ。広場で追いかけっこしたり。最近は、上2人が部活や学校の用事があるので、下2人を連れて出かけることが多いです。ヨメに少しでも、1人の時間を作ってあげようと思ってね。この間はお台場の方に行って船に乗ったり、浜離宮を探険してました。遊び過ぎちゃって、船の時間に間に合わなくなりそうで、「走れ!」って、みんなであわてて走った。楽しかったですよ。

25歳になったときに、親と同等に話せるように

「親がこれだけしてあげてるんだから」っていう考え方は、やめちゃう方がいいですね。選択肢を与えるのが、親の仕事だと思います。わが家では、子どもが習い事とか「やりたい」って言うと、「1週間考えろ」って言うんです。たとえば友だちが遊んでいても、続けられるのか考えさせます。それでもやりたいと言えば、やらせます。でも、2年もすると、別なことがしたくなってくる。「やめる」のも、自分で決めさせます。

子育てが成功したかどうかって、子どもが25歳になったときに、親と対等に口をきけるかってことかなと思っています。自分も25歳のころには自立できていたし、親とも対等に話をできていたから。子どもがいい学校出たとか、どんな仕事に就こうが、知ったことじゃないですよ。子どもがイキイキと過ごせていることが一番です。

 

撮影/福田依子 取材・文/高祖常子

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