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子どもにあった靴、どう選ぶ?

子どもは常に発育している「だから大切」

子どもにあった靴、どう選ぶ?

春先は、進級などもあって新しい靴をそろえたくなる季節。靴は、外出時に足が汚れないように履くばかりではありません。足の形成や姿勢にも影響します。どんな靴を選べばいいのか、子どもの足の健康に詳しい永井恵子さんに伺いました。

永井恵子さん
NPO法人WISH(子どもの足を守りたい)代表、上級シューフィッター(FHA)、日本靴医学会会員、日本整形靴協会(I.V.O.JAPAN)会員、日本外来小児科学会会員、ジャパンフットケア協会会員、新潟医療福祉大学大学院在学中。年間4000人の子どもの足の計測を通して、子どもの足の健康についての取り組みを幅広く行っている。

子どもの足は軟骨からできている!

子どもの足は、大人の足がただ小さくなっているわけではありません。骨もまだまだ軟らかい軟骨状態で、大人の足のような骨になり始めるのは、10~13歳ごろ。その後18歳ぐらいまでの骨化期を経て、大人と同じ足になります。
 
足は体全体を支えるものですから、足がしっかりしていないと姿勢も悪くなりますし、左右バランスが悪ければ膝や骨盤などもズレが生じます。軟骨時代の靴は、足の形成などにも影響し、外反母趾になってしまうケースもあるので、足のサイズにあった正しい靴を選ぶことが大事です。

靴のサイズは足の長さに約8ミリのゆとりが必要

足のサイズは、長さのほかに横幅と甲を含む足囲などがありますが、子どもの靴選びでは、長さが重要で、足囲については面ファスナーや靴ひもで調整することができます。
 
常に発達しているのが子どもですから、3カ月~半年に1回は、サイズをチェックするようにします。足のサイズは一般的に、春夏の方が成長が大きいので春先と秋口に計測するといいですね。
 
「すぐ大きくなるなら、少し大きいサイズを履かせてもいいのでは?」と思うかもしれませんが、指先は、きつすぎると指を絞めつけてしまいますし、ゆとりがありすぎると足が靴の中で踊ってしまって、足を固定できません。ふんばりがきかないなどの支障をきたすので、指先のゆとりは、8ミリ前後が理想です。
 
二足歩行の人間は、歩く時かかとから着地し、立っている時もかかとに多くの体重がかかるので踵しょう骨こつがしっかり成長できるよう、かかとをしっかりと固定することも大事です。良質の靴は、かかとの部分に硬い芯が入っています。どの靴を選ぼうか悩んだら、ぜひかかとをチェックしましょう。ファーストシューズも同様です。

靴の履き方

靴を履くときは、つま先をトントンとするのではなく、かかとをトントン! かかとを固定し、つま先をあけることを意識しましょう。

 

足のサイズの正しい計り方

子どもの足は春夏の方が成長します。
靴が小さくなっていないか、サイズチェックをしてあげましょう!

 

1足の形をとる
鉛筆を直角に保ち、足の周囲をかたどります。鉛筆が斜めにならないように、必ず垂直にしましょう。

 

2長さの計測
足の形をとったら、かかととつま先に平行線を書き、一番長い指の部分で図のように垂直になるようにして測ります。

 

靴サイズの考え方
足の長さを計測したら、プラス1cmが靴のサイズの目安となります。日本の靴は、メーカーによってサイズが違うので、同じサイズでも大きさが違うことがありますから、必ず試履きをして、つま先のゆとりを確認します。指先と靴の間は、8mmぐらいの余裕が理想です。

 

CHECK! 健康な足のためにたくさん運動しよう!

土踏まずのない偏平足の足は疲れやすいものですが、この土踏まずができてくるのが5~6歳です。土踏まずは、足指をたくさん使うことで発達するので、幼少時期の運動はとても大切。素足で過ごしたり、足指を絞めつけないように指先に多少の自由がある正しい靴を選んだりすることももちろん大事ですが、運動遊びをたくさんできる生活環境であるかも見直してみましょう。幼児期の運動は、骨格形成もうながします。

 

>>「育児用品の選び方」記事一覧へ

イラスト/犬塚円香 取材・文/山田じな

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