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新 母子健康手帳を上手に使いこなそう!

子育ての記録&育児書としても活用

新 母子健康手帳を上手に使いこなそう!

2012年春、母子健康手帳の内容が大きく変わりました(※)。妊娠期のママとおなかの赤ちゃんの健康管理、誕生後は子どもの成長の把握や予防接種の記録にもなる母子健康手帳。今回の改訂に座長として関わられた柳澤正義先生に、変更のポイントと使いこなし方を伺いました。

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柳澤正義先生
日本子ども家庭総合研究所 名誉所長、国立成育医療センター名誉総長。小児医療、小児保健、子どもの心の問題など、幅広く関わる。現在は東日本大震災中央子ども支援センター特別顧問として、被災した多くの子どもたちの心のケアに尽力。

母子健康手帳は10年ごとに改訂。成長記録や公的書類として利用

市区町村から、妊娠を届け出た女性に交付される「母子健康手帳」。70年前、妊産婦・乳児ともに死亡率が高かった時代に、母と子の健康を守る目的で作られた「妊産婦手帳」が始まりです。このような手帳は世界的に例がなかったため、日本の母子健康手帳がお手本となり、さまざまな国に広がっています。
 
乳幼児の身体発育曲線が最新の値に更新されるのに伴い、手帳は10年ごとに改訂されます。

予防接種法や子育て環境の変化などもふまえて、その都度、内容や様式が見直され、より充実した使いやすいものに進化してきました。

母子健康手帳は、妊婦さん自身やおなかの赤ちゃんの体調管理に、出産後は乳幼児健診や子どもの発育の記録、成人するまでの健康管理に利用します(身長・体重の記録は18歳まで可能)。

特に予防接種の記録は、公的な証明書として認められます。海外へ渡航する際などに必要ですから、なくさないようにしましょう。

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自由記入スペースが拡充。わが家の育児本として活用

今回の改正で、自由に記入できる欄が大幅に増え、お母さんが主体的に活用できるように工夫されました。無料で受けられる妊婦健診が14回になったことを受け、妊娠中の検査の記録欄が拡充。妊娠・分娩の際のリスクに関する情報、体重増加の目安となるBMI(体格指数)の計算式と記入欄が追加されています。 
 
育児を母親だけに任せず、父親の育児参加とサポートを促す記述が加わったことも大きなポイントです。母親の記録から「保護者の記録」と表現が変わり、両親からの誕生日のメッセージの記入欄もあります。
 
自由記入欄には、子どもの様子を書き留めるだけでなく、成長を喜ぶ気持ちや、子育ての日々の中で感じたことなど、親の想いを記しておきましょう。

子どもの成長発達の確認は、個人差に留意した表現に変更されました。
 
手帳後半のページは、予防接種のスケジュール、乳幼児期に心配な病気、事故の予防対策、離乳食の進め方など、子どもの成長に沿って、知っておくべき情報がコンパクトにまとめられています。育児の基本が一通り書いてありますので、一読しておきましょう。
 
かかりつけ医や地域の子育て支援の相談窓口など、所定の欄に連絡先(電話番号等)を記入しておくと、自分のオリジナルの育児書として大いに役立つはず。日頃から身近に置いて、記録や情報収集にフル活用しましょう。

将来子どもと一緒に読み返し、命の大切さを語り合う機会に

母子健康手帳は、健診や予防接種など医療機関を受診する際は必ず持参し、必要に応じて医師に記入してもらいましょう。医療機関が変わっても、手帳を介して過去の健康状態を医師に伝える情報として役立ちますし、子どもが成長し大人になった時には、過去の健康状態の履歴となります。

その時々の親の想いやメッセージが記された手帳は、子どもが成長してページを開くとき、両親からの深い愛情が感じられる貴重なギフトになるはず。さらに、その子が親になる際には、この手帳を一緒に読み返し、改めて命の大切さを語り合うきっかけになればという想いも込められたのが、今回の母子健康手帳です。ぜひ夫婦で熟読し、楽しみながら家族の物語を紡いでいきましょう。

新 母子健康手帳をここが充実ポイント!

「妊婦自身の記録」スペースが拡充

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妊娠中のフリー記入欄が大幅に追加。体調の変化や不安なことがあれば書きとめておき、妊婦健診で医師や助産師に相談しましょう。

 

同じページに「妊娠中注意したい症状」を掲載(より詳しい情報は後半ページに掲載)。リスクを理解し、ストレスや食事に気を配るなど、体調の変化を自覚していることが大切です。

便色の見本カードを綴じ込み掲載

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生後すぐ治療すれば改善が見込まれる「胆道閉鎖症」を早期発見するため、赤ちゃんの便の状態を示す見本を掲載。見本と見比べて、便の色で赤ちゃんの健康状態を確認できます。

 

パパの育児参加を応援

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「育児のしおり」に、父親の協力や育児参加を促す記述が追加されました。
◇妊娠中の夫の役割
◇子育てのスタート/お父さんの役割
◇出産後のお母さんの健康に気をつけて

 

各項で母親父親に向けた表現に変更。育児休業の記録欄は両者が記入できるようになりました。
◇お母さん・お父さんのからだや心の悩み、子どもの発育や発達、子育てに関する相談は・・・
◇働く女性・男性のための出産、育児に関する制度。

両親からのメッセージ欄が充実

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保護者の記録ページとして、誕生日を迎えた節目で、メッセージを記入する欄が追加。成長した子どもへ向けて、パパとママから愛情あふれるメッセージを贈りましょう。

 

子どもの発達として個人差が大きい項目は、これまでの「できる」「できない」から「達成時期」を書くように改正。よけいな不安を抱かないよう配慮されました。

 

手帳後半は役立つ育児情報のポイントを掲載

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手帳の後半は、妊娠中から子どもの成長に沿って、知っておきたい情報を簡潔にまとめて掲載。何冊もの育児書を求めるより、手帳の情報を熟読すれば、子育てに役立つ知識が十分得られます。
◇すこやかな妊娠と出産のため
に/胎児発育曲線
◇妊娠中と産後の食事
◇赤ちゃん・子どもの病気やけが
◇子育てのサポート・相談先/相談メモ

予防接種の記録欄が拡充

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定期、任意に関係なく、日本で受けられるすべてのワクチンについて接種の記録が可能。おすすめの接種スケジュールは後半の
情報ページに掲載。海外へ行く際など、接種の公的な証明となるため、手帳は子どもが成人するまで大事に保管しましょう。

 

※改訂されたのは2012 年4 月から。それ以前に母子健康手帳を受け取っている方が、新しい母子健康手帳を取得し直すことはできません。
自治体によって、母子健康手帳の後半部分の記載は異なります。

>>「マタニティ、産前・産後」記事一覧へ

イラスト/犬塚円香 取材・文/中野洋子

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