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“おむつはずし”はあせらずに!

子どもの成長に合わせ、気楽に取り組もう

“おむつはずし”はあせらずに!

「夏の時期におむつを取りたい!」と、力が入るママも少なくないようです。
どんな意識でどう子どもにアプローチすればいいか、小児科医の澤田雅子先生に伺いました。

澤田雅子先生
澤田こどもクリニック(東京都文京区)院長。子どもの病気やアレルギー、発達の遅れや子育ての悩みなど、さまざまな相談に親身になって応じている。

子どものリズムを見極めることから

おむつがはずれる時期は個人差があります。早い時期にトイレトレーニングを始めて、トイレでできるようになっても、またオムツに戻ったり、完全にはずれるまで時間がかかることがあることを知っておきましょう。
 
膀胱におしっこがためられるようになる、尿意を感じても排尿をコントロールできる、言葉で「おしっこ」を教えられる、快・不快の感覚がわかる。そのくらいまで、子どもの体と心が発達するのが2歳後半から3歳前半頃。このころにトレーニングを始めると、おむつはずしがスムーズにいくようです。
 
「幼稚園入園までに、おむつがはずれていないと困る!」と考えるママもいますが、最近は幼稚園も子どもの成長リズムを大切にして、柔軟に対応してくれる傾向にあります。「○○まで」と時期を区切って、トイレトレーニングをする必要はありません。

おむつはずしは無理せず焦らず叱らず

月齢が近いお友達のおむつがはずれると、「うちの子はまだ……」とあせってしまいがちです。でも、無理してトイレトレーニングを頑張ると、ママのあせりがダイレクトに子どもに伝わり、プレッシャーが大きくなってしまいます。
 
おむつはずしは、『無理せず、あせらず、叱らず』がポイント。失敗すると、つい叱ってしまいがちですが、萎縮した子どもが不安やプレッシャーを感じて失敗を重ね、トイレでできるようになっていたのに、おむつに戻ってしまうケースも少なくありません。ママが神経質になることなく、大らかな気持ちで子どもと向き合いましょう。

親子がストレスのないおむつはずしを工夫して

トイレトレーニングは「おしっこをして、パンツが濡れると気持ち悪い」という感覚を知るのが、最初のステップ。トレーニング用のおむつを利用すると濡れる感覚がわかりますし、失敗しても漏れないので、子どももママもストレスを感じずに取り組めます。
 
「おしっこがしたくなったら教えてね」と促しながら、食事やおやつの後などタイミングを見て「トイレに行こう!」と声をかけてみましょう。トイレでできたらシールを貼るなど、子どもがトイレに行くのが楽しくなる工夫をしたり、大いにほめてあげることも大切です。
 
子どもがもじもじする様子を見て声をかけたり、起床時、食後、外出前など、いつも同じタイミングでトイレに誘うようにすると、トイレに行くタイミングが習慣化しやすくなります。


 

昼はおむつがはずれても、まだ膀胱の容量が不十分で朝までおしっこをためられない子どももいます。寝ている子どもを起こすのは睡眠リズムが崩れるので、寝る時だけおむつを使う方が安心。子どもの成長段階に合わせて、臨機応変に対応しましょう。

 

同じタイミングで「トイレ行く?」と声をかけよう
トイレに行くのが楽しくなるような演出を
トイレでできたら、ほめて自信を持たせよう
出なくても、トイレで座れたことをほめてあげよう

嫌がる時は無理にトイレに連れて行かない
トイレが嫌なら、おまるを目につくところに置いてみる
トレーニングパンツで濡れる気持ち悪さを体感させてみる
いずれ必ずはずれるので、他の子と比べてあせらない

 

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イラスト/サカモトアキコ 取材・文/中野洋子

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