DoingタイプとBeingタイプ。子どもの気になる気質とどう向き合う?

子どもの気質と性格。それぞれどんなことなのでしょうか? 同じきょうだいでも違う、親子で違ってイライラすることも。子どもの気質と性格について、親としてどのように考え、接したらいいのでしょうか?
「どうしてこの子はきょうだいなのにこんなに頑固なんだろう」「もっとお友達と遊んでほしいのに……」と、わが子の気質の違いに戸惑うことはありませんか。他の子と比べて焦る必要はありません。
この記事でわかること
- 先天的な「生まれ持った気質」と、成長の環境で変化する「性格」の仕組み
- 自分の世界に入り込んでじっくり一人遊びを楽しむネコ型の「Beingタイプの特徴」
- 他者との活発な関わりやコミュニケーションを何より好む犬型の「Doingタイプの特徴」
- 気質に合わせた親子の調律「チューニング」とタイプ別しつけ・声かけのコツ
- 子どもの気質に寄り添った不登校時などの「心理的な支援と適切なサポート」
気質は生まれ持ったもので、ほとんど変わらないもの
そもそも気質とは生まれ持ったもの。気質を大きく変えることはできません。この気質をベースに家庭や周囲の環境で性格が作られていき、その人らしさであるパーソナリティができあがっていきます。
つまり性格やその人らしさというものは、環境で変わっていくものです。「若い時はとがっていたけれど、最近性格が丸くなってきたね」というようなことをいいますが、これはまさに周囲の環境や経験によって性格が変わってきたということでしょう。
一昔前は、同じものを一斉に見ている時代でした。SNSやインターネットなどありませんから、テレビや新聞から同じものを見たり情報を得ていました。しかし、今の時代は、流行りの番組やアーティストなどはいると思いますが、同時刻に日本中の人たちが同じものを見ているということは、ほぼないと言えるでしょう。
このような環境の中で、性格やパーソナリティは多様化しています。ただし、気質は先天的なもので大きく変わるものではありません。だからこそ、わが子の気質をしっかりと把握して、それを踏まえた関わり方をしていくことを心がけるといいでしょう。
他者と関わるDoingタイプと、一人遊びが好きなBeingタイプ
子どもの気質が分かりやすいのは、遊びの場面です。Beingタイプの子どもは、一人遊びが大好き。遊び込んでいるときには、声をかけても聞こえなかったりすることもあります。
Doingタイプの子は他者との関わりが大好きです。ほかの子と積極的に遊んだり、新しいことを発見したりします。
臨床心理学の研究では性格も多少これに紐づけられており、Beingタイプの子は自分基準や規則で判断します。自分の枠で考え、「こうなったのは相手のせいだ」と他者を攻撃することもあります。
Doingタイプの子は、判断の基準が他者や感情で考えるということです。他者や周囲との関係性で考え、「自分は相手に何か悪いことをしたか?」などと考えるのがこのタイプです。
つまり、自分を見つめながらじっくりと考えるのがBeingタイプで、他者と関わりながら考えをまとめていくのがDoingタイプです。
読者のみなさんにはちょっと先の話かもしれませんが、これは小中学校の不登校児への対応とも関連しています。
子どもが不登校などになった場合も、ただ学校を休ませるといった同じ対応をするのではなく、その子の気質に応じたかかわり方をすることが大切です。
たとえはBeingタイプの子だったら、彼らの内面の世界を共有するかかわりを。Doingタイプの子だったら外の世界との行動的なつながりを作るかかわりなどが良いでしょう。
Beingはネコ型、Doingは犬型。タイプによって関わり方を変えてみる
大切なのは、Doingタイプが積極的でよくて、Beingタイプは内にこもりやすいからよくない、ということではないということです。親としてももっと積極的に友だちと関わって欲しい、もっと落ち着いて遊んだり勉強して欲しいなどと、願い過ぎないことです。
理系の学生にはBeingタイプが多いように思いますが、小中学校では苦しかったけれど研究室に来て伸び伸びするというケースがよくあります。自分のペースで内省しながら研究を進められるからでしょう。
わかりやすく簡単に言えば、Beingはネコ型、Doingは犬型です。
Beingの子が一人遊びしていたら、じゃませずに見守っていればいいのです。または親も子どもの隣で並行して遊んでみます。これは同調行動=チューニングと言います。「ママはこうしてみたけど、どうかな?」と子どもに声をかけてみたり、「どうやってやるの?」と子どもに聞いて教えてもらうのもいいでしょう。
Doingの子は判断基準が外にありますから、「見て見て!」と声をかけてくることも多いでしょう。そんなときには手を止めて対応し、対話したり一緒に行動しましょう。
大切なのは、「このように動いて欲しい」と親の希望通りに動かせるのではなく、子どものタイプに合わせて関わることです。
しつけをするときも、ネコ型のBeingタイプの子には『どうしてそうしたの?』と聞いてみる、犬型のDoingタイプの子には『ほらほら、こうしてみると面白いよ』と行動させてみるといいでしょう。
よくある質問(FAQ)
Qきょうだいで気質は違いますか?
A1人1人違うので、きょうだいでも気質は違います。自分に合わせさせようとするとうまくいかず、イライラしたり、子どもがかんしゃくを起こすこともあるでしょう。それぞれの子どもの気質を見極め、大切なのは、きょうだいで比べることなく、それぞれの子に合わせた対応をすることです。
Qもっと積極的に自分から動いて欲しいのですが。
Aお子さんはBeingタイプかもしれませんね。親が「やってみたら?」とけしかけても、子ども自身が納得いかなければ動かないものです。年齢に合わせて子どもが判断できる客観的な情報を与えてみましょう。自分が好きなことや納得したことなら、Beingタイプの子も、自分からやってみたいと声をあげることも少なくありません。
Q先生から友だちと関わらず、発達の心配があるのではと言われたのですが
A保育士は点で見ていることが多いですが、発達は線(子どもの過去からの成長も踏まえて)で見ることが大切です。保育士は発達の専門家ではありませんから、可能なら巡回の先生などに相談してみましょう。子どもが見せる違和感は心の問題にされることも多いのですが、成長や病気が隠れていることもあります。専門家に診てもらうことは悪いことではありません。