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副鼻腔炎や中耳炎への移行に注意!  子どもの鼻の病気とケア

副鼻腔炎や中耳炎への移行に注意!

子どもの鼻の病気とケア

鼻水、鼻づまりをはじめ、副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎など、子どもの鼻のトラブルって結構多いもの。親が気づきにくい子どもの鼻の病気やケアの方法について、耳鼻咽喉科医の吉橋秀貴先生に伺いました。

吉橋秀貴先生
「よしはし耳鼻咽喉科医院」(東京都文京区)院長。東海大学医学部卒業後、駿河台日本大学病院等に勤務した後2007年に開業。耳、鼻、のどの専門家として地域に密着した温かい医療を施す。

鼻水が黄色、鼻づまりで授乳が困難な場合は受診を

小学生未満の子どもに多い鼻の病気といえば、鼻風邪にともなう鼻水や鼻づまり。鼻水は、風邪などのウイルスを排除するために出るもの、鼻づまりは鼻粘膜のはれなどが原因で起こるもので、いずれも体の制御反応のひとつです。むやみに心配する必要はありませんが、透明だった鼻水が黄色くなってきた、鼻がつまっておっぱいやミルクを飲む時苦しそうにしている、たんがからんでせきが出るようになってきたなど、気になる症状が出てきたら、かかりつけの病院を受診しましょう。
 
鼻水や鼻づまりが悪化すると、副鼻腔に炎症が起きる副鼻腔炎や、中耳炎に移行することもあります。小さい子どもは耳管が短くて菌が中耳に入りやすく、中耳炎になりやすいもの。鼻のトラブルに加え、熱が出てきた、耳をさわって泣くなどが見られたら、中耳炎などが疑われます。
 
最近はアレルギー性鼻炎の子も多いですが、アレルギー性鼻炎の鼻水は鼻風邪とは違い、透明でサラサラしているのが特徴です。目をかゆがるなどのしぐさの有無も、合わせて見守っていきましょう。

 

鼻血が出た時の対処法

鼻血が出たら、鼻の入り口(小鼻)を強めにつまみ、血が止まるまで椅子にすわって安静に。鼻水のように吸ってしまわず、口から出します。仰向けはNGです。温まると鼻血が出やすくなるため、鼻血が止まった直後のシャワーやお風呂は控えます。

3、4歳になったら親子で鼻をかむ練習をしてみよう

子どもが小さいうちは、鼻をかませるのがひと苦労ですが、会話ができるようになる3、4歳くらいになると、少しずつかめるようになってきます。テーブルにティッシュをおき、片方ずつ鼻息でとばすなど、親子でゲーム感覚で練習するのもおすすめです。鼻がかめない赤ちゃんの場合は、市販の鼻吸い器を使うのもOK。ただし、鼻の穴の入り口付近の鼻水しか吸えないので、耳鼻科や小児科で奥に詰まっている鼻水を吸ってもらうのが安心です。
 
鼻血を出しやすい子も少なくありません。鼻血が出ると心配になりますが、ほとんどは、鼻をほじった時の傷からの出血によるもの。傷が治りかけの時にかゆくなり、同じ場所をさわったりほじったりすると、出血を繰り返すので注意しましょう。
 
子どもの鼻の病気を予防するいちばんのポイントは、適度な加湿と温度です。秋から冬に向けて空気が乾燥しやすいシーズンは、必要に応じて加湿器を用い、室内温度も寒くなりすぎないよう気を配りたいものです。

子どもの鼻のトラブル、こんな時どうする?

はいはいしている時、柱に鼻をぶつけて大泣き!

患部を冷やして様子をみましょう。腫れがひどい場合や鼻血がなかなか止まらない場合は、念のため受診を。

 

鼻くそがなかなか取れません。

棒やピンセットを使ってつまもうとすると、かえって奥に入ってしまうこともあります。鼻すい器でやさしく吸ってあげて。

 

鼻がつまって授乳がつらそうです。

授乳の前に鼻を吸ってあげましょう。時間はかかりますが、少しずつ頻繁な授乳を心がけましょう。

 

イラスト/サカモトアキコ 取材・文/長島ともこ

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