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ママやパパがおさえるべきポイントを整理 子ども・子育て支援新制度について知りたい!

ママやパパがおさえるべきポイントを整理

子ども・子育て支援新制度について知りたい!

2015年春から、子ども・子育て支援新制度がスタートしました。新制度により、子育て環境は以前と比較してどのように変わったのでしょうか。来年度の入園を考えるこの時期、ママやパパが知っておくべき新制度の特徴や園選びのポイントなどについて、内閣府子ども・子育て会議委員で新制度の策定に関わった白梅学園大学子ども学部教授の無藤隆先生に伺いました。

無藤隆先生
教育学者、白梅学園大学子ども学部教授。日本保育学会理事、内閣府子ども・子育て会議委員。『保育の学校、全3巻』『発達心理学、全2巻』『幼児教育のデザイン』など著書多数。

すべての子どもたちが健やかに育まれることを目的とした制度

「すべての子どもたちが笑顔で成長していくために。すべての家庭が安心して子育てでき、育てる喜びを感じられるために」という考え方に基づいて作られ、2015年春から施行された「子ども・子育て支援新制度」。幼稚園と保育所のよいところをひとつにした「認定こども園」の普及や少人数の子どもを保育する“地域型保育”を充実させることなどにより、待機児童の解消に取り組むことが、主な目的のひとつとされています。

 

保護者の視点でみると、月の就労時間が48時間から64時間の範囲で市区町村が定める時間数以上であれば「保育の必要性」の認定が受けられ、保育所、認定こども園が利用できるようになりました。働くか、働かないかという二者択一ではなく、いろいろな働き方の可能性が広がったのです。

また、保育する側の視点でみると、保育者の給与が3~5%上がって待遇が改善され、研修制度なども充実し、保育の質の向上が期待されています。さらに、子どもの視点でみると、これまでは「親が働いていたから保育所に通っていたけれど、仕事を辞めたので保育所にいられなくなり幼稚園に転園した」など、保護者の働き方の変化によって環境が変わらざるを得ない状況でした。しかし、0~5歳の子どもの教育と保育を一体で行う認定こども園の普及により、親の働き方の変化にかかわらず継続して通えることが前提となったのです。
 
「子ども・子育て支援新制度」は、すべての子どもたちがより健やかに育まれるべくスタートし、今も尚、各自治体の状況に合わせながら少しずつ進化をとげています。

教育・保育を一体に行う認定こども園

幼稚園と保育所の機能をあわせもつ認定こども園では、幼稚園教諭や保育士資格をもったスタッフが、子どもの教育、保育を行います。保育時間は、保護者の働き方などにより、4時間程度の教育・保育、8時間までの教育・保育、11 時間までの長時間の教育・保育のどれかを選ぶことができます。

 

認定こども園のタイプ

認定こども園には4つのタイプがあります。これまで幼稚園だった園が、新制度により認定こども園に変わっても、幼稚園としての位置づけを失うことはありません。入園を検討する際に、希望の園はどのタイプか知っておくとよいでしょう。

幼保連携型

認可幼稚園と認可保育所が連携して一体的な運営を行うことにより、認定こども園として機能する施設

幼稚園型

認可幼稚園が、保育が必要な子どものための保育時間を確保するなど保育所的な機能を備えて認定こども園として機能する施設

保育所型

認可保育所が、保育が必要な子ども以外の子どもも受け入れるなど幼稚園的な機能も備えることで認定こども園として機能する施設

地方裁量型

幼稚園・保育所いずれの認可もない地域の教育・保育施設が認定こども園として機能する施設

イラスト/犬塚円香 取材・文/長島ともこ

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