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乾燥と紫外線からベビーの肌を守ろう

毎日のスキンケアと対策がポイント

乾燥と紫外線からベビーの肌を守ろう

赤ちゃんのお肌は、ちょっとした刺激にも敏感。春先は、空気の乾燥、強い紫外線、飛散する花粉などの影響で、すぐにカサついたり湿疹ができたりしがちです。トラブルの予防と対策について、佐々木りか子先生に伺いました。

佐々木りか子先生
りかこ皮フ科クリニック(世田谷区)院長。小児専門病院に長年勤務し、皮膚科のスペシャリストとして、多くの乳幼児の皮膚トラブルを診療。著書に『赤ちゃんのアトピー&アレルギー、肌ケアがわかる本』(主婦の友社)ほか。

デリケートな赤ちゃんの肌カサつきとあせもにご用心

柔らかな赤ちゃんの肌は、皮膚の厚さが大人の半分で、とてもデリケート。生後2カ月頃までは、ホルモンの影響で皮脂分泌が盛んなところがありますが、3カ月頃から分泌量が激減し、皮膚はつねに乾燥した状態になります。すべすべ肌を守るには、毎日の保湿剤によるケアが必須です。
 
赤ちゃんは皮膚の面積が狭いのに、汗腺の数は大人と同じ。少しの汗でもベタつきますし、汗が出すぎると、表面まで汗をうまく出せずに中で溜まり、あせもの原因になります。

 

汗をかいたり、汚れたりした皮膚はそのままにせず、こまめに拭き取るか、早めにお風呂で洗い流しましょう。皮膚を清潔に保つことが、湿疹の予防になります。

春は皮膚トラブルが多発 肌を露出させない対策を

春から初夏は気候が快適で、皮膚のトラブルは少ないと思いがちですが、近年、この時期に、アレルギー症状があらわれてくる子どもが増えています。
 
風が吹く春先、乳幼児の肌は特にカサつきがひどくなりますし、飛散する花粉などが刺激を与えます。さらに、3~6月は一年の中で紫外線量が多い時期。メラニンが大人ほど作られていない乳幼児の皮膚は、紫外線から守られる力が弱いので、大人以上に紫外線に気をつける必要があります。とくにアトピー体質のある子どもは、花粉や紫外線の影響には敏感で、皮膚に赤みや痒みが起こりやすくなります。
 
外出時には、つばのある帽子をかぶせ、長袖、長ズボンの服で肌を被うなど、花粉や紫外線に触れない対策をしましょう。紫外線対策として、サンスクリーン剤を塗って保護することも有効。国産のベビー用(低刺激性)のサンスクリーン剤が適切です。

子ども同士の接触により感染が広がる病気に注意

6月以後に発症が多くなるのが、とびひ(伝染性膿のう痂か疹しん)。これは細菌が皮膚につくことで発症し、できた水疱を手でかむしり、一気に全身へ広がってしまいます。
 
一年中ある水いぼや頭しらみの皮膚疾患も、家庭内の兄弟間で、保育園や幼稚園の集団生活で、子ども同士の接触によって蔓延しやすくなります。頭しらみは抱っこした子どもと髪が触れやすいママやパパも注意。子どもが痒がる時に限らず、時々、フケのような付着物(卵)がないか、頭皮や髪の毛の間を調べましょう。 

 

子どもの皮膚に異常を発見したら、すぐに皮膚科を受診することが大切です。特にアトピー体質の子どもは、とびひや水いぼに感染しやすいため要注意。日頃からスキンケアを心がけ、小さな湿疹でも早めに対応しましょう。

毎日のスキンケアがトラブルの予防に!

刺激のない保湿剤で、毎日ケアしてあげましょう。お風呂上がりの潤いが残るお肌に塗るのがベターです。

 


保湿剤を点在させ、指先で円を描くようにやさしく伸ばして。

 


左右対称に保湿剤を点在させ、掌をすべらせてマッサージするように伸ばして。指の1本1本、わきの下、ひざ裏などのくびれ部分も塗り残しがないように。

 

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イラスト/犬塚円香 取材・文/山田じな

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