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産後の生活をイメージしよう!

情報を集めて、安心して子育てをスタート

産後の生活をイメージしよう!

妊娠中から、赤ちゃんが生まれた後の生活をイメージして、育児の環境を整えたり、小児科医を見つけておくと、出産後、余裕を持って子育てをスタートできます。小児科医の藤本保先生にアドバイスをいただきました。

藤本保先生
大分こども病院(大分県大分市)院長。地域の子育て支援につながるペリネイタル・ビジット事業に当初から取り組み、自治体、産婦人科医、小児科医の連携体制の下、事業の実施を図ってきた。大分県医師会理事、日本医師会学校保健委員会委員長。

妊娠中に準備しておきたい子育てのサポート体制

妊娠中は、出産のことを中心に考えがちですが、出産後ただちに始まるのが子育て。衣類や小物などの準備はもちろん、子育ての情報集めや、育児のサポート体制を整えておくことが大切です。
 
まず、出産後、退院してから自宅に帰ってからのサポートをどうするか。パパが育休を取れない場合は、実母や義母のサポートを頼むか、自治体や民間の産褥サービスを利用しましょう。ママの負担が軽くなるほか、手伝ってもらいながら、育児の先輩の手順を参考にできたり、ノウハウを教えてもらえることもあります。
 
出産後は、自治体に「出生通知書」をなるべく早く提出しておきましょう。「こんにちは赤ちゃん事業」と言って、産婦・新生児訪問を全ての家庭を対象に行なっていますから、この機会を利用して、育児の相談をしたり、育児サービスの紹介をしてもらうことができます。

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出産前に小児科医と知り合い、育児に対する不安を解消

小児科では「ペリネイタル・ビジット」という取り組みも始まっています。これは、初めての出産をするママやパパが、出産前後に小児科を訪れ子育てのアドバイスを受けられる制度です。乳児期にかかりやすい病気、不慮の事故に対する注意、生後6週目から始まる予防接種の情報、母乳育児を続けるポイントなど、小児科医から具体的な知識や情報を提供してもらうことができます。利用した方からは、「出産後の子育てに対する漠然とした不安が解消された」という感想が多く聞かれます。

 

かかりつけの小児科医を妊娠中に見つけておこう

地域にペリネイタル・ビジットの制度がない場合は、かかりつけの産婦人科に相談すると、連携している小児科を紹介してもらうことができます。また、最寄りの小児科医に「妊娠中に育児のアドバイスを受けたい」と、相談してみましょう。先輩ママに評判を聞いたり、自治体の子育て支援窓口で小児科を紹介してもらうことも可能です。
 
妊娠中から小児科医を見つけておくと、「いざという時は頼れる」という安心の柱ができ、精神的に余裕を持って子育てをスタートできます。

 

妊娠中からこれを確認!

イメージ□産後の子育てサポートを誰がしてくれるかを、夫婦で相談

 

□産後サポートのあてがない場合は、産褥シッター、産後ヘルパーなどの手配を

イメージ□家事の軽減を夫婦で相談し、必要な場合は宅配などの手配を□叶えたい夢は?

 

□産後子どもがかかる小児科医を探し、できれば事前に訪問する

 

ペリネイタル・ビジットとは?

初産の妊婦さんが、産婦人科医の紹介で産前や産後1〜2カ月までに小児科を訪れ、個別に話を聞くことができる制度。自治体、産婦人科・小児科の医療機関が連携した体制で育児支援の一貫として実施。先駆的に取り組んでいる大分県では、全18自治体ですでに定着。利用した妊婦さんの97%が満足と回答。取り組みを始める地域が増えています。

 

>>「マタニティ、産前・産後」記事一覧へ

イラスト/犬塚円香 取材・文/中野洋子

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