パパ薬剤師の子どもの薬基礎講座

2011/02/03

後医は名医ってホント?

こんにちは!パパ薬剤師の中村守男です。先日、ついに我が家にもインフルエンザの波がやってきました。娘→息子→妻と順序良くダウンしました…が、僕は何とか元気です(笑)


我が家で一番にインフルエンザにかかった娘が発熱し始めたのは夜中でした。もうかかりつけの小児科も開いていない時間帯。救急病院を受診するか迷いましたが、まだ38度の熱があるだけ、鼻水や咳など他の症状が一切無い状態だったので、その晩は様子を見て翌日にかかりつけの小児科に受診しました。そして判明したのが「インフルエンザ」と「溶連菌感染症」の併発!…だったのです。(涙)


小児医療の現場で良く見る光景ですが、月曜日など休日明けに来るママさんに「何か飲んでいる薬ありますか?」と聞くと、
「実は昨日、救急病院を受診したのですが熱さましの坐薬しかもらえなかったんです。インフルエンザの検査もしてくれなくて…ひどいでしょう!?それで今日インフルエンザの検査をして頂いたら、やっぱり陽性でした」
という類の返事が返ってくる事が多々あります。


なぜこのような事が起きるのでしょうか?なぜ救急病院の当直の医師はインフルエンザの検査をしなかったのでしょうか?その答えはズバリ!

「まだ検査をしても判断できないから。」


現在よく使われているインフルエンザの検査キットは、発熱後24時間以内の感度が悪く、「陰性=インフルエンザでない」という結果が多いのです。逆に発熱後24時間以内に救急病院を受診して、インフルエンザの検査が「陰性」だったとしても、なかなか熱が下がらず別の病院を受診すると「陽性」と判断されることもあるのです。


インフルエンザは分かりやすい事例ですが、実はこのようなケースが良くあります。


例1) 咳が続くので、A病院を受診していたけど一向に良くならない。仕方が無いので別のクリニックを受診したところ「マイコプラズマ肺炎」と判明した。
例2) 風邪症状でC医院を受診して薬を飲んでいたが全く熱が下がらず、Dクリニックに変えて、処方された薬を飲んだ翌日に熱がグンっと下がった。


例1)のケースは、もしかするとA病院を受診していた時の情報から「マイコプラズマ肺炎かもしれない」とBクリニックの医師が判断できた可能性があります。
例2)のケースはC病院からDクリニックに変わった時期に、ちょうど熱が下がるタイミングだったのかも知れません。


話を戻すと、娘が発熱した夜に救急病院を受診しなかった理由は、「きっと今受診しても熱さましが処方されるだけだろう」と判断したからです。ただ、コレは普段から小児医療に関わっているからそう判断しただけで、一般的には救急受診する事をお勧めします。ただその際には「救急病院では期待するほどの医療が受けられない可能性もある」と知っておくと、親としての不安を少しは取り除く事が出来るでしょう。
「後医は名医」と言われる事がありますが、もしかすると、小児科に関しては「前医は損医、後医は名医」となるのかも知れません(笑)


写真


パパ薬剤師 中村守男(メディカルパパ)

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