パパ薬剤師の子どもの薬基礎講座

2010/09/16

子どもの喘息(ぜんそく)に使う薬

子どもの喘息(ぜんそく)に使う薬を知っておこう!


こんにちは!メディカルパパです。


新学期が始まり、運動会や遠足など様々な行事が行われる季節になりました。この「秋」という気温の変化しやすい季節になると、一気に体調を崩す子ども達が増えてきます。特に喘息などのアレルギー疾患を持っているお子さんは注意が必要です。今回は、その喘息のお子さんが良く使うお薬についてお伝えしようと思います。


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◆そもそも喘息ってなに?
喘息とは、発作的に「ゼイゼイ・ゼロゼロ・ヒューヒュー(喘鳴)・息が苦しい・咳がひどい・呼吸困難」などの症状が繰り返しみられる病気です。喘息は空気の通り道である気管支の病気で、喘息発作を起こしているときの気管支には「気管支平滑筋の収縮」「粘膜の浮腫」「分泌物の増加」などの変化が起こっていると考えられています。
※小児ぜんそくと大人の喘息は違うとも言われていますが、詳細は不明です。


◆喘息にはどんな薬を使うの?
喘息には大きく分けると、「抑える薬」「予防する薬」の二つに大別されます。担当のお医者さんによってお薬の使い方の多少の違いはありますが、喘息発作が出ている時には「抑える薬」+「予防する薬」。安定している時には「予防する薬」のみ、と使い分ける形が一般的でしょう。


◆喘息症状を「抑える薬」とは?
喘息症状を抑える薬は、気管支を拡げて呼吸を楽にする薬・痰の切れを良くする薬・アレルギーを抑える薬など、一般的に風邪症状で処方される薬と同じ薬である事が多いです。
考え方としては「ゼロゼロ・ヒューヒューしている状態を、少しでも楽にするために抑える薬」と思って下さい。よく小児科で処方される気管支拡張のテープ剤もその類です。


◆喘息を「予防する薬」とは?
喘息症状が治まっても「この薬は続けて下さいね~!」と1種類渡される事がありますが、まさにその薬です。1日1回や2回の薬がありますが、どちらもロイコトリエンの作用を抑えることにより、気管支の収縮を抑制するタイプです。気管支喘息に伴う咳や喘鳴、息苦しさなどの症状を起こりにくくします。
考え方としては「既に起こっている発作を止める薬ではなく、発作を予防する薬」であるという事です。


◆喘息薬との上手な付き合い方
喘息の症状は気温の変化や、環境の変化によって大きく左右されます。夏のように喘息症状が安定している季節には「予防する薬」。秋→冬→春と喘息発作が出やすい時期には「抑える薬」+「予防する薬」。また、いつもと違う環境になった場合にも出る事があります。引越し・新学期・外泊・遠出など、心と体の両方に負担がかかる時には「喘息症状が出るかも知れない、ちょっと様子を見ておこう」と心構えをしておくと親も安心です。
喘息は発作が出るパターンがあるので、お子さまのパターンを理解し、今はどの薬を使っているのか?と知っておくと、お医者さんと薬を決める際のコミュニケーションが円滑に進むでしょう。


◆喘息と天気という季節の関係
「台風が来ると喘息が悪化する」と聞いた事がありませんか?これは事実か否かは不明ですが、確かに「低気圧」が日本に近づくと喘息のお子さんの受診が増えるような感じがします。それだけ、小児医療の現場にいると「天気と喘息発作」の関係は切っても切り離せない事だけは十分に分かります。「この天気だと、今日は喘息の子ども達がたくさん受診するかも。薬の在庫を多めにしておかないと…!」なんて薬局で話したりすることもしばしば。お子さんの喘息発作のパターンを理解する上で「季節」だけでなく「天気」をチェックして記録しておくと、何かが見えてくるかも知れません。


いかがだったでしょうか?「子どもの喘息に使う薬を知っておこう!」喘息はお薬だけでなく、お子さまの普段の生活も良く見ておく事が大切です。また、小児喘息はある程度のお子さんが成人するまでに治るともいわれています。しっかりかかりつけのお医者さんと話をしながらお薬の使用も決めてくださいね!


では、次回もお楽しみに!


パパ薬剤師 中村守男(メディカルパパ)

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