パパ薬剤師の子どもの薬基礎講座

2010/09/02

おくすり手帳200パーセント活用術

子どもの健康を守る!~おくすり手帳200パーセント活用術~


夏休みも終わり、これから秋に入ると喘息のお子さんにはつらい季節です。うちの子ども達も喘息持ちで日々のお薬が欠かせません。風邪の時などはいつもの喘息のお薬+風邪の薬を一緒に飲みます。もちろん薬の飲み合わせの問題もあるので、受診の時にはいつも「おくすり手帳」を持参してチェックをいれています。


さて、今日はそんな「おくすり手帳」を十分に活用する方法をお伝えしようと思います。


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◆そもそも「おくすり手帳」って何?
「おくすり手帳」とは、服用している(過去に服用していた)お薬の情報を一冊に記録、集約し、それを医療機関(医師・歯科医師・薬剤師・看護師等)や服用する本人自身が正確に確認するためのものです。
また、ひとつにまとめる事で、複数の医療機関で正しい情報を共有でき、薬の重複投与、飲み合わせによる相互作用(副作用)の防止を目的として作られた手帳です。


◆実際に「おくすり手帳」はどんな風に使うの?
病院や歯科・薬局などの医療機関の受付時に提出すると、症状診断の参考・飲み合わせのチェックなどが行われます。また新たにお薬が処方される時は、その手帳に薬の内容が記録・記載されて手元に戻ってきます。特に薬局では、他の医療機関の薬と一緒に飲んでも問題ないか、詳細にチェックが入ります。


◆子どもの「おくすり手帳」を持つと、どんなメリットがあるの?
小学校に上がる頃までは頻繁に病気を繰り返す事が多く、かかりつけの小児科のほかにも耳鼻科・皮膚科・救急病院など様々な医療機関に関わる事があります。


※具体的に、皮膚科で「痒み止め」で処方された薬と、小児科で「鼻水止め」で処方された薬が全く同じ成分のものである事もしばしば。そんな時はどちらかの薬をストップしないと副作用が出る事も!おくすり手帳の記録があれば重複投与をチェックする事ができ、未然に副作用の事故を防止する事ができます。


ここまでが、一般的な「おくすり手帳」の説明です。では、ここから、お子さまの健康を守るために、もう一歩踏み込んだ「おくすり手帳」の活用術を説明したいと思います。


◆薬の記録以外に、何でも自由に書き込みましょう!
「え!?おくすり手帳って親が勝手に書き込んでも良いの?」という声が聞こえてきそうですが、書き込むことは全く問題ではありません。薬局の現場でも書き込んでいる方は結構います。


例えば、「4月20日22:00 熱38.7℃、遠足の帰りからぼんやり」「受診後、熱さましの坐薬入れて37.2℃」「朝は牛乳とパンとひと口だけ」「市販の風邪シロップを2回飲んだ」…など、お子さんの体調・健康管理に関することは何でも自由に書いてください。書き込んだ過去の記録を見る事で、その子の体調の変化を予測する事が可能になってきます。


◆家族みんなで情報を共有しましょう!
共働きが多い現代では、ママだけがお子さんを病院に連れて行くという事はないと思います。今日はママでも明日はパパ。二人とも仕事で忙しい時は、遠く離れたおじいちゃんおばあちゃんにお願いする事もあるでしょう。そんな時「おくすり手帳」にお子さんの体調(熱など)の記録、今飲んでいる薬の情報などの記載があれば、誰がお子さまを受診させても、お医者さんにその記録をみせる事で正しい診断に繋がります。
実際に薬局でも、いつもはママが連れてくるけど、たまたまパパだった時に、別の病院で処方されている薬が分からず飲み合わせのチェックができない。そんな時に限ってママに電話するけど繋がらない…なんて事が多々あります。たった1冊の手帳ですがイザ!という時に必要なんです。


◆おくすり手帳+健康保険証+診察券+お金をまとめておきましょう!
お子さんの病気は、思いがけないタイミングで突然訪れます。働いている方だと、大事な会議の直前に保育園から携帯に電話がかかってきて「お子さんが38℃お熱があるので迎えに来てください」とか、夫婦で楽しみにしていた家族旅行の前夜にお子さんが発熱してドタキャンするハメになった…!なんていう経験をした方も多いかもしれません。
そんな時に、アタフタしないようにするためにも受診するためのグッズはひとまとめにしておく事が大切です。せっかく受診したのに「おくすり手帳」を忘れて、飲み合わせが分からず薬局でアタフタするなんて事はよく見かけます。病気の子どもを抱えて移動するのは本当に大変です。事前の準備をほんの少ししておくだけで精神的に随分楽になるものです。


いかがだったでしょうか?「子どもの健康を守る!~おくすり手帳200パーセント活用術~」。お子さんの病気でイザ!という時に、落ち着いて行動できるパパは頼りになると思います。その為の活用ツールとしておくすり手帳は必須。子どもを守り、ママさんをフォローする為にも、家庭内リスクマネジメントがしっかりしているパパはカッコイイのではないでしょうか。


では、次回もお楽しみに!


パパ薬剤師 中村守男(メディカルパパ)


<追伸>
私が代表を務めるNPO法人こどもとくすりでは、九州大学を中心とした「こども×くすり×デザイン実行委員会」と共同で「こどもおくすり手帳|けんこうキッズ」を企画・開発しました。今回の話を盛り込んだ新しいタイプのおくすり手帳です。
詳しくはコチラをご覧くださいませ。
こどもとくすりHP :http://kodomo-kusuri.org/

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