2005/6/30

T−ボール

ティーボールというスポーツを聞いたことがありますか?
これは、ソフトボールの入門編のようなもので、ピッチャーが投げるボールではなくて、バッティングティーという台にボールを置いてバットで打つスポーツです。
長男は、このティーボールを少し前から始めました。市の体育振興会が子供たちを募り、チームを編成して、同学年のチーム同士で2ヶ月間、週に2回ずつ試合をこなしていきます。

さて、長男のチームとその対戦相手は皆、今年幼稚園を卒業したばかり。ふざけあいながらプレイしています。ところが、この頃は、運動神経の良い子が頭角を現してくる時期でもあります。驚くほど早く走ったり、ボールを遠くに投げたり、捕るのが上手だったり。
うちの息子はそのどれにも当てはまりません。それは本人もわかっていて、悔しくてたまらない様子です。そして、自分の前に転がってきたボールをうまく捕れずにいるのに、他の守備まで走って行ってボールを奪うという行動に出るようになりました。こんなことをしているのは長男だけではないのですが、妙に目立ちます。何度か試合中に呼び寄せ、注意をしたり、タイムアウトを与えたりしましたが、直りません。

先日はあまりに見苦しく、試合途中から自宅に戻るという事態にまで陥りました。
頭が冷えた頃を見計らって、息子と話をしました。チームプレイでは役目があり、投げたり捕ったりがうまくできなくても、打つことでチームに貢献できるということ。うまくカバーして捕ってくれたチームメイトには(ボールを取り返すのではなく)感謝しなくてはいけないこと。何よりスポーツは楽しむものだということ。私は、息子の気持ちを傷つけないように、言葉を選びながらまたこんな説明でいいのかと自問自答しながら、一所懸命でした。

そして、この話をしたあとの試合に、私はびっくりしてしまいました。息子は驚くほど生き生きと、「チームプレイ」をしていたのです。
我が息子よ、やればできるじゃない!!
ティーボールを始めた頃は、今期最後まで参加できないかも、と不安に思っていた気持ちはどこへやら。

息子も私もちょっと成長したのかもしれません。


アメリカからのこそだて奮闘記


日本で大手企業の広報課長を務めているときに、アメリカ人の英会話教室の先生と結婚、渡米。日米の文化の違いに悩まされながら、子育てに奮闘中。

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