2005/6/2

出張〜その3

私の出発前は、あれ程嬉しそうにしていた長男の泣き声を聞いてからというもの、申し訳ない気持ちでいっぱいになり、研修後にホテルに帰っても落ち着きません。夫による後日談では、長男は毎晩ベッドで泣いていたそうです。

結婚して間も無い頃、夫が出張の時に私にしてくれたように、私も毎日旅先から自宅に手紙を出しました。子供たちへのいとおしい気持ちを伝えるだけでなく、私の罪悪感をぬぐう意味もあったのかもしれません。

5日後。とても中身の濃い研修と積極的な仲間に刺激され、仕事に対する意欲は満々。とは言っても子供たちのことが気になるので、帰りの空港では子供連れに目が行ってしまいました。背中にリュック、乳母車を押しながら、片手でもうひとりの子供の手を引いているお母さんの多いこと。本来なら私もああやって旅をするところなのに・・・と思い、何度となく「大丈夫ですか?」と言いそうになってしまいました。

夫と子供たちが出迎えてくれた空港で、目に入ったのは夫と次男だけ。次男をぎゅうっと抱っこした後、「あれ?長男は?」 彼は子供広場で遊んでいました。私が帰ってくると安心したら、もう自分のことに夢中になっているのです。子供の特権ですね。

「帰って来てくれてありがとう」。
私の帰りを一番待ちわびていたのは、夫のようです。子供たちの世話でストレスがたまり、『ボクがタイムアウトにならなきゃいけないくらい』イライラしてしまった、のだそうです。そして、働くシングルマザーを尊敬する、と何度も言っていました。

夫も子供たちも本当に頑張ってくれました。
この旅のあと、次男は以前よりも夫とぐっと近くなり、長男は何かというと私にくっついてくるようになりました。
私にとっては、家族の大切さを実感する旅でもありました。

職場では、少しずつ仕事の幅が広がってきましたし、何より人事の仕事全体の流れがわかるので、仕事がやりやすくなりました。

行って良かった、と家族と上司に心から感謝しています。


アメリカからのこそだて奮闘記


日本で大手企業の広報課長を務めているときに、アメリカ人の英会話教室の先生と結婚、渡米。日米の文化の違いに悩まされながら、子育てに奮闘中。

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