2004/3/11

出産その2

私が受けたのはEpidural(硬膜外麻酔)と呼ばれる麻酔で、陣痛は定期的にやって来るお腹の張りで感じていました。
快適な気分で夫や看護師と会話を楽しんでいたところ、ドンとお腹を突かれたような感覚があり、水が流れ出しました。「破水」です。
羊水には胎児の便が混じり、あまり好ましくない状況です。看護師が子宮内を洗っていたところ、当直の医師がやってきました。この羊水の状況に合わせて、陣痛時の胎児の心拍数に乱れがあること、また胎児のサイズが私の身体に比べて極端に大きいと思われることから、緊急帝王切開をする、という説明でした。
意外だったのは、この時点でも超音波検査で胎児の状況を確認することがなく、腹部のモニターと医師の経験や勘で出産を進めるということでした。その上、胎児のサイズが・・なんて、8ヶ月間、検診してくれた助産師の「最初の子と同じくらいよ。大丈夫、大丈夫、がはは!」を信じてきた私としては納得がいかないのですが、この際そんなことを言ってはいられない状況です。

新たな麻酔や様々な処置後、ストレッチャーでガラガラと手術室に移動させられながら、子供が無事に生まれてくることだけを祈りました。
手術には夫も立会いました。妊娠期間中は「長い陣痛や出産の大変さを目の当たりに見る分娩より、帝王切開でポロっと生まれてくれた方が良いのにな」などと冗談(!?)を言っていた割に、いざ手術となると「まともに見れなかった」というのが後日談です。私は腰から下に麻酔がかかっていましたが、意識はあり、医師の会話もしっかり聞こえていました。「あーら、彼女はお腹に全然脂肪がついてないわよ」に始まり、ほんの数分後には「ほら、出てきたわよ。大き〜い!」 直後に「見て。Knotができてる。」と子供と一緒にへその緒を引き出して見せてくれました。へその緒は途中で見事な結び目を作っていたのです。胎児にストレスがかかっていた理由がそこにありました。
長男は首にぐるぐるとへその緒を巻きつけて生まれてきたし、どうもへその緒と縁のある子供たちです。

ともあれ、無事に次男が誕生しました。体重は4,105グラムもありました。


アメリカからのこそだて奮闘記


日本で大手企業の広報課長を務めているときに、アメリカ人の英会話教室の先生と結婚、渡米。日米の文化の違いに悩まされながら、子育てに奮闘中。

アメリカからの子育て奮闘記TOPページへ