2001/2/05更新
今日のエッセイ
上見りゃ虫んこ、下むきゃ雪んこ

日本列島では、2週続けて週末に大雪が降り、交通を大混乱させた。
一方で、子ども達は雪合戦や雪だるま作りに大はしゃぎ。
都会に降る雪は水っぽく、毛糸の手袋では直ぐにべちゃべちゃになる。
当然、手袋なんて有っても無くても同じ様な状態。
それでも、年に一度あるか無いかの貴重な積雪を楽しんでいた。

近頃では、あかぎれやしもやけを作る子供は見なくなった。
これも地球の温暖化で、冬が暖かくなったせいだろうか、
それとも子ども達が外で遊ばなくなったせいだろうか。

「上見りゃ虫んこ、下むきゃ雪んこ」
雪国の子供達が、雪を見てこう言った。
上を見ると、ネズミ色の虫が降ってくるよう。
ところが、背景に何かがあると、 たちどころに白いふわふわした雪に変わる。
雪が姿を変えているわけではないが、光(空)を背景にしているか、
光を反射しているかの差で、見え方が違うことを、表現している。

雪がモノクロの世界に変えた景色を見て、
都会の子ども達は、何を見ただろうか。

過去のエッセイ
新しいエッセイ

 

伊達明のエッセーTOPへ