2000/08/29更新
今日のエッセイ
AB型乙女座・名古屋産の男の不幸

ラジオの収録を終えて、スタッフみんなで飲みに出かけた。

美味しい肴と、ビールでメートルが上がっていく。
とりとめのない話題から、いつしか、血液型の話題になった。
女性2人は、いずれもO型。
そして、僕はB型、もう一人の代理店の担当者がAB型。
さらに、星座まで追求されたあげくに、
「私、B型水瓶座の男が、家の前でナイフもって立ってたことがあるの。
B型水瓶座の男って、こうでしょう」
と、競馬のブリンカー(要は正面しか見えないようにするヤツ)の様に、
両の掌を、顔の横に付けて、女性の一人が僕の方にその手を伸ばす。
「思いこんだら、他のものが目に入らなくなるし、そうかと思うと、
いつの間にか、熱が冷めて、今までのは何だったの?ってことがよくあるでしょう ?」
「まったく、B型の男ってそうよねー」 と、二人の攻撃?が続く。
「でも、B型の男性と、O型の女性は、相性が良いのよ」と一応フォローが入る。
しかし、AB型の彼は不幸であった。
AB型は、融通が利かない、とか、理屈っぽいとか、
血液型のことで攻められたあげくに、名古屋出身ということで、話題はそちらに。

信長、秀吉、家康を排出していながら、「のぞみ」も通過しようとした、
日本で3番目の大都市。
喫茶店が多くて、何でも味噌味で食べて、「みゃーみゃー」言って………
普通の女性には、およそ馴染みがない、まず訪れることもない都市なのに、
何故か、名古屋がどんなに変わった文化圏で、
(よその土地の人間にとっては)おもしろい物や、コトが多いかは、知識として有 る。
彼1人が、その場では名古屋を代表して、名古屋を擁護し続けた。

代理店の営業マンとして、酒の場を盛り上げようと、自らそういう役をかって出たのか、
それとも、単にそんな星の元に生まれたのか………どうも、後者のようである。

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