2000/07/24更新
今日のエッセイ
女のカン

有名脚本家のS氏は、二十数年ぶりのプロ野球観戦という事だった。
野球に詳しくない、というが、その分好奇心も旺盛。
観戦後のお酒の席でも「DHって何の略ですか?」
あまりに普通に使われる言葉故に、疑問にも思わなかったことが、
改めて問われると、答えに窮することは、ままある。

その後、野球のことからは話題ははずれ、
仕事のこと、ドラマのこと、などに移っ ていった。
そうこうしているうちに、仕事の電話を、奥様がとる時の話に。
脚本家なので、女優さんからもかかってくる。
それをどう受けているか、誰に対して警戒しているか。
勿論、女のカンで、警戒すべき女性を察知しているという話。
(でも、本人は警戒されるようなことは無いと否定していたが)。

五月みどりさんや、いしだあゆみさん、桃井かおりさん等には、全く警戒をしないのに、
特定の女優さんからの電話には、警戒心を露にするというのだ。
そういえば、僕の女房からも、
「○○さんとは浮気しても良いけど、△△さんとは絶対だめだからね」、
と念を押されたことがある。
女性は、ある種のカンなのか、
それとも、自分のライバルとして、驚異を感じる女性が解るのか、
あるいは、男の日頃の言動をつぶさに分析していて、
「そんなことはとっくにお見通しよ」ということなのか、絶妙のタイミングで釘を 差す。

いずれにしても、女のカンは、侮れない。

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