2000/07/16更新
今日のエッセイ
神田

山手線の内周り(半時計回り)で、東京駅の次。
江戸時代は、下町文化が栄えたところ。
今でも神田明神のお祭りは、当時の賑わいのままに続いている。

晴天の元でのヨットの練習を終え、山手線に乗り継いだ。
体中日に焼け、体力の消耗と相まって、けだるい車中。
ステンレスの車体に緑色の帯が入った車輛は、結婚式帰りの、
引き出物を手に持った人たちで、23:00近いというのに混んでいた。
東京駅を出発し、電車は神田駅に到着した。
たくさんの人が降り、それ以上の人が乗り込んで来た。
車窓から人の乗り降りを、見るとはなしに見ていた僕の目に飛び込んできた男女。

別れを惜しむようにもたれていた女性。
そして、身体を離そうとして、彼女がとった行動。
別れ際に、彼女は、彼の胸を、

噛んだ!

その夜、疲れを癒すはずのお風呂では、
火照った僕の身体を、熱いお湯が容赦なく 噛んだ。

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