【こそだて】産科・小児医療の現場から

2009/07/23

お産にかかる時間

お産にはどれくらいの時間がかかるの?


まず、分娩第1~3期に分類されるお産の進行状況を理解しましょう。

よ~ぃスタート 陣痛が10分に1回以内となった時点 分娩第1期
そろそろ“いきんで”
いいかな
子宮口が全開大(10cm開いた時) 分娩第2期
オギャ~ァ
ヌル・スルリ
お誕生おめでとう!
あと産(胎盤娩出)
分娩第3期


では、それぞれの進行時期にかかる時間はどれくらいなのでしょうか?

分娩所要時間 第1期 第2期 第3期
初産婦 10~12時間 1~2時間 15~30分 11~15時間
経産婦 5~6時間 30分~1時間 10~20分 6~8時間


・はじめてのお産(初産婦)と2度目以降のお産(経産婦)では、かかる時間に
 かなりの違いがあることがわかると思います。
・分娩第1期に一番時間がかかっていることもわかると思います。


“安産”つまり「お産が楽だった~ぁ」と思えるには2つの要素があります。
1つはお産の時間の短縮であり、もう1つは精神的安定であると思います。
つまり、1)分娩に余分な時間がかかってしまうような要素をできるだけ避け、2)一番時間のかかる分娩第1期をできるだけ快適に過ごせるように心がけることが“安産”につながるのだと思います。


それではお産に時間がかかる理由は何でしょうか? 1.身長が低い、2.骨盤が狭い、3.高齢である、4.肥満である、5.陣痛が弱い、6.赤ちゃんが大きい、7.赤ちゃんの頭の回りぐあいがよくない(児頭回旋異常)などが考えられます。 それぞれ1つずつ見てみましょう。


1. 身長:今さら伸びないですよね。
2. 骨盤:拡げられません。
3. 高齢:若がえられません。
6. 赤ちゃんの大きさ:育ったものは小さくできません。
7. 児頭回旋異常:幸いまれです。
これらはすべて努力して変えられるもんじゃないですよね!


では、“4. 肥満”はどうでしょうか?これは明らかに本人の自覚と努力でしょう!


残りの“5. 陣痛が弱い”はどうでしょうか?
現実的には、他のすべての条件が良いのに、陣痛だけが弱いために、お産に時間がかかるという人はほとんどいません。いたとしても、お薬でほんの少しあと押ししてあげれば、問題は解決するはずです。むしろ、赤ちゃんの頭がお母さんの骨盤の中にスムーズに入ってこられない状況が引き金となって、結果的に“有効な陣痛が起きてこない”ことがほとんどです。 そして、その大きな原因が、お産の通り道(産道)に余分な脂肪が巻き、狭くなってしまう“4)肥満”でもあるわけです。肥満では、妊娠高血圧症候群になる危険性も3倍にはね上がることも。要は、“妊娠にとって肥満は百害あって一利なし”といえます。 注意!注意!


山本産婦人科 妊娠末期のできごと より


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