【こそだて】産科・小児医療の現場から

2009/04/09

どうなる日本脳炎ワクチン

2005年5月に「日本脳炎ワクチン接種の積極的勧奨の差し控え」が行われてから、3年以上経過しました。一応接種の道は残されてはいますが、接種を希望する場合は、日本脳炎という疾患と日本脳炎ワクチンに関する副反応を含めた情報に関して説明を受け、説明を受けたことに対してサイン(同意書へのサイン)をしなければなりません。
従って定期接種に比べると敷居が高くなっています。一刻も早い新型ワクチンの開発が待たれていましたが、今年の5月にジェービックVと言う製品名で販売されることになりました。ようやくという感じですが、問題なのは厚労省の対応です。当面の間は現在のまま「ワクチン接種の積極的勧奨の差し控え」は継続とし、保護者に対する同意書も必要とのことです。


なぜ? 
副作用が少ない(副作用がないワクチンは無い!)ワクチンを開発して販売するはずなのだから、定期接種に戻せばいいのに。その理由の一つは、生産本数が年間約500万本で、絶対数が足りないことです。
「積極的勧奨の差し控え」が行われてからの3年間で、約900万人の子どもが接種の機会を失ったといわれています。日本脳炎は、一期は三回接種ですので、単純計算で延べ2700万(本)人分のワクチンが必要になるわけです。100%の接種率はあり得ませんが、定期予防接種にしたらワクチンの奪い合いになるのは目に見えています。Hibワクチンの陰に隠れた感のある日本脳炎ワクチン。一日も早い十分量の供給と定期接種の再開を望みます。


山口小児科内科 イルカ先生のちょっとひとこと より


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