【こそだて】産科・小児医療の現場から

2009/01/08

子供の鼻づまり

鼻詰まりがひどくて夜も眠れない子供にはどうしたらいいの?


乳幼児の場合、ほかに病気らしいものもなく食欲もある。熱もない。元気に遊び回るのに鼻づまりだけ治らない、ということもあります。鼻つまりに関しては、家でなかなか治せないことも多いのです。その時は耳鼻科へ鼻水の吸引に行かれたらいかがでしょうか。粘っこい鼻水が固まるように鼻の奥にたまったら、家庭ではとれないでしょう。一度耳鼻科に行って吸引して鼻水を取るだけでも違います。つまり奥の粘い鼻水は、家庭や薬だけでは、溶かせませんし、取れません。


よく鼻を洗う人もいますが、これをすると逆にデリケートな子供さんや赤ちゃんの場合、鼻の中の細胞の表面の、顕微鏡でみえるくらいの細かい線毛(せんもう とよびます)という組織を痛めることもあります。そういう細かい所は、鼻の中のウイルスや細菌、異物などを排除する大切な組織です。見た目には鼻洗いは一見いいように思いますが、後で鼻の粘膜が痛み、なかなか治らないこともあります。またアレルギー性鼻炎の外物(ほこりなど)の排除には、線毛や鼻の粘膜の細胞がしっかりしてないといけないのですが、鼻を頻繁に洗うことは、あまりこういうことで好ましい事ではありません。


耳鼻科で鼻水を吸引で取るのは非常に効果があるので、一度耳鼻科にまわられて吸引だけでもされたらいかがでしょうか?もし3歳以上で可能なら、鼻に薬を吹き付けるネブライザーということをするともっと鼻粘膜がきれいに修復されます。また場合によっては飲み薬も出します。


鼻水だけの出る疾患を挙げるとしたら:
乳児の慢性鼻炎もしくはアレルギー性鼻炎です。アレルギー性鼻炎はもう生後数ヶ月からあります。これは私の病院ではお子さんの鼻水を取って全員を調べています。また生後まもない、あるいは1歳以下なら、病気がなくても温度の差とか乾燥だけでも鼻が過敏になります(もともとアレルギー性素因をもってなくても)。


粘っこい鼻水はなかなか家庭では取れませんが、一度耳鼻科で吸引して帰宅したら、鼻水が水っぽくなって口で吸いやすくなります。後は家庭ではなるべく器械の鼻水吸い器でなくて、お父さんお母さんの口でお子さんの鼻を両方一度に覆うようにしてすっと瞬間的に吸い取ってあげてください。市販鼻水吸入器もあまり使いすぎるとついつい鼻の奥に押し込んで鼻粘膜を痛めてしまうし、きちんと使いこなすにはこつも必要です。何より鼻水が粘っていたらなかなか器械では吸えないものです。


篠原内科外科耳鼻科 耳鼻科50音辞典 季節の話題と耳鼻科、風邪症候群について より


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