2008/11/13
拒否?
ここのところ立て続けに、不幸にして妊婦が亡くなるニュース(墨田区と調布市)が続いていますが気になることがあります。
それは新聞の見出しの「拒否」の文字。ある辞書によるとその意味は「要求や提案を聞き入れないで断ること」と、あります。「拒絶」に近い意味があると思います。気にしすぎといってしまえばそれまでですが、果たしてその表現が適切か疑問です。ことの詳細は分かりませんが、少なくともどのケースも「満床」、「手術中」などやむを得ない理由があってのことです。中にはスタッフがそろっていなくて最初から機能していなかったケースもあるようですが、「受け入れ拒否」ではなく「受け入れ不能」状態が正しい認識だと思います。無理して受け入れて結果が良くなければ、最善を尽くしたとしてもそれはそれでまたいろいろと、マスコミが騒ぐのは目に見えていますし・・・。
それから気になるのが、会見で話をする病院の言い訳の内容。「当直医は当初、脳内出血だと分からなかった。分かっていれば最初から受け入れたはず」、とか「脳内出血という診断がついていれば受け入れていた。極めてまれな症例で経験がなく、残念なことになった」 等々。
ここで敢えて言い訳と書きましたが、なぜ「少ないスタッフで、ぎりぎりの状態で精一杯やっている」と言わないのでしょう。余計苦しい言い訳に聞こえると思ったのでしょうか。受け入れたくなくて受け入れないのではなく、受け入れるだけの余裕(理由はいろいろ)が無かったのです。
なぜ、余裕がないのか。十分な診療報酬がない、訴訟リスクの増加、新臨床研修制度等に伴いスタッフの確保が困難になったことなど。事実を隠さず言わないと、一般人の人たちの理解を得ることは難しく、マスコミの発表を鵜呑みにして医療関係者が悪者になってしまいます。
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