2007/12/13

Q:育児論を押しつけられる

◆投稿者: 女性・38歳(子ども:男の子・2歳3カ月/女の子・7歳)

最近公園で知り合ったAさんから、育児サークルを立ち上げるのでぜひ参加してほしいとお誘いを受け、先日、とりあえず体験に行きました。Aさんはとても育児に熱心で、たとえば、私の子がおもちゃを貸してもらったので、「ありがとうは?」とお礼を言わせようとすると、「それはやっちゃいけない。『ありがとうは?』と言われなければお礼が言えない子になる」といったように、頻繁にダメ出しをします。私の育児全否定という感じです。

私は子どもが心から言ってなくても、とりあえず、あいさつと「ありがとう」「ごめんなさい」は言わせるようにしていたのですが、それはいけないことだったのでしょうか? Aさんは「本人が謝りたくないのなら、親が謝ればいい。お礼もあいさつも」だそうです。私は「嫌でも我慢しなければいけない」とか「ダメなものはダメ」は徹底しているのですが、「子どもは別の人格。無理強いしたり、縛ったりするのはいけない」そうです。私は好き勝手に自由にさせては躾にならないと思っています。

ただ、Aさんは意地悪で言っているわけではないのはよくわかります。言い方も優しいですし、良かれと思って熱い持論を展開しているのです。反論すると余計面倒だろうと思ったので、とりあえずうなずいて聞いてはいましたが……。そんなこんなで、サークルは正直堅苦しくて、楽しくなかったので、入会は見送ろうかと思っています。

辛口でも構いません。みなさんのご意見をぜひ聞きたいです。よろしくお願いします。


A:気持ちに気づくと、言葉を選べる

◆荻野 美佐子(おぎの みさこ)先生
荻野先生 上智大学総合人間科学部心理学科教授。乳幼児期の認知・言語発達、言語獲得における環境からのインプットの役割、コミュニケーション発達にかかわる関係性の形成などに関する研究を行う。共著に『子どもに学ぶ発達心理学』(樹村房)ほか。

「あいさつ」は、人と人との社会のルール。これには2種類あります。一つは、文化が決めているルール。「おはよう」「こんにちは」「いただきます」などは、国や文化によって違う慣習的なルールです。親がお手本を示したり、積極的に教えたりする必要があります。

もう一つは、人として守らなければいけない道徳的なルール。いけないことをしたら謝る、相手に何かしてもらったら感謝するなどです。これは相手の気持ちを考えることで発達するものですが、年齢や成長にあわせて3つの段階を教えていく必要があります。  最初の段階は、かたちを教えること。子どもがよくわからなくても、何かをもらったらお辞儀をしたり、頭を下げるなど行動で表現することを教えます。

次の段階は、「ありがとう」「ごめんなさい」という言葉を教えること。その次は、気持ちを教えること。「○○ちゃん、困ってるよ」「貸してくれてうれしかったね」などと、自分や相手の気持ちに気づけるように促すことで、ふさわしい言葉を選べるようになっていきます。でも、すべてが順序通りできるようになっていくわけではなく、いろいろな発達の仕方があっていいと思います。

育児サークルの活動は、一緒にいてつらいなら、無理に行かなくてもいいでしょう。でも伝えなければ気づかないこともあります。伝える時に気をつけたいのが、私メッセージにすること。「あなたは○○だから」という言葉は、一方的に決めつけられている感じがするものです。「私はこう感じている」という自分の気持ちを伝える伝え方を心がけたいですね。

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